2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20591016
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
水野 裕司 群馬大学, 医学部, 講師 (20282395)
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Keywords | synemin / desmuslin / intermediate filament / muscular dystrophy / dystrobrevin |
Research Abstract |
我々はDuchenne型筋ジストロフィーの責任タンパク質であるdystrophinに結合する「α-dystrobrevin」をおとりタンパク質として、それに結合するタンパク質をTwo-Hybrid法を用いてヒト骨格筋cDNAライブラリーより検索した。その結果新規な中間径フィラメントを発見し、desmuslinと命名した(Mizuno Y, PNAS, 2001 ; 98 : 6156-6161)。その後、このタンパク質にはαとβの二つのアイソフォームが存在し、かつ以前報告されていたchicken syneminのヒト型であることが判明した。それに伴いdesmuslinはβ-syneminと改名した。αとβアイソフォームは同じ遺伝子より翻訳されるが、αタイプは312個のアミノ酸分だけβタイプより大きな構造になっている。ヒト骨格筋にはβタイプのみを認め、免疫組織学的検索では筋細胞膜の他、神経筋接合部、筋腱接合部、コスタメアに強く発現していた。マウス脳組織を用いin situハイブリダイゼーションでは、橋から中脳背側の脳幹部の大型ニューロンに遺伝子が発現しており、免疫組織染色では同じニューロンにタンパク質も共存していることを報告した(Mizuno Y, Muscle Nerve, 2007 ; 36 : 497-504)。同様の技法を使って、マウス脊髄での発現の有無を検討したところ、脊髄前角細胞においてもsyneminの遺伝子とタンパク質が共存していた(Mizuno Y, Muscle Nerve, 2009 ; 39 : 634-641)。今年度は脳幹部の大型ニューロンに着目し、synemin以外にどのようなタンパク質が発現しているかを追求し、syneminの機能解明を目指した。数種類のセロトニン関連抗体などを用いて免疫組織染色を行ったが、有意な結果は得られなかった。
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Research Products
(3 results)