2010 Fiscal Year Annual Research Report
局所性ジストニアにおける神経伝達異常の解明-ドパミン系とアデノシン系に注目して
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20591038
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
石井 賢二 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (10231135)
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Keywords | 原発性眼瞼痙攣 / 局所性ジストニア / アデノシンA1受容体 / PET / 線条体 |
Research Abstract |
【背景及び目的】原発性眼瞼痙攣(EBS)は不随意な眼輪筋の収縮を特徴とし、局所ジストニアに属すると考えられている。その発症機序はいまだ明らかになっていないが、大脳基底核の関与が推測されている。大脳基底核は随意運動遂行時の筋トーヌスの調整や反射性筋収縮のコントロールに関与していると考えられている。我々は大脳基底核におけるドパミン神経伝達系とアデノシン神経伝達系に着目して、ジストニアの発症機序における両伝達系の関与を明らかにすることを計画した。今年度は、アデノシン受容体評価診断薬^<11>C-MPDXとポジトロン断層法(PET)を用いて基底核に存在するアデノシンA_1受容体密度について検討した。【方法】内服薬による治療を受けたことのないEBS患者14例(男女各7名、年齢48.9±8.8歳)および健常者(HC)9例(男性2名女性7名、年齢51.4±4.6歳)を対象とした。PET検査は^<11>C-MPDX約300MBq投与後より60分間のダイナミック収集を行い、無採血Logan graphical analysis法により小脳を参照部位としてアデノシンA_1受容体密度を計測し、線条体に関心領域を設定し、患者軍と健常軍を比較した。【結果】EBS群とHC群で線条体のアデノシンA_1受容体密度に有意な違いは検出されなかった。【考察】EBSの発症機序として基底核回路の機能異常があり、視床の代謝亢進があること(Suzuki J Neurol 2007;254:890)、ドパミンD_2受容体密度の低下があることをこれまでに報告してきた(Horie Acta Neurol Scand 2009;119:49)。アデノシンA_1受容体について今回の検討ではEBS病態への明らかな関与を見いだすことはできなかった。今後ドパミンD_2受容体と拮抗関係にあるアデノシンA_<2A>受容体についても検討したい。
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Research Products
(3 results)