2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20591040
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
野々垣 勝則 Tohoku University, 未来医工学治療開発センター, 教授 (60370988)
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Keywords | 代謝 / 加齢 / 絶食 / 体重 / 脂肪 / Social Isolation / SGK1 / グレリン |
Research Abstract |
24時間絶食による体重の変化におけるSocial isolation、加齢、5-HT2C受容体、MC4受容体、視床下部SGK1の役割を検討した。5週齢のC57BL6J雄性マウスでは急性Social isolationストレスにより血中活性型グレリン濃度の上昇と内臓脂肪量の低下を伴う体重の減少を認めたが、10週齢の同マウスでは活性型グレリンの変化、体重と内臓脂肪量の変化が消失した。SGK1 siRNAを第三脳室に前投与処置後に、1匹ケージに移すと24時間後の体重と白色脂肪量の減少はコントロールsiRNAと比べ、有意に抑制された。またSGK1 siRNAを第三脳室に前投与処置群ではSocial Isolationによる活性型グレリンの上昇も抑制された。 肥満のない若い5-HT2C受容体欠損マウスと野性群の間ではSocial isolationによる体重減少とre-feedingによる体重増加に有意な差は認められなかったが、肥満を伴った6ヵ月以降の5-HT2C受容体欠損マウスやMC4受容体欠損マウスではSocial isolationによる体重減少が増強し、re-feedingによる体重増加も野生群よりも有意に抑制された。 以上のことから、視床下部周囲核のSGK1が絶食下でSocial isolationによる体重減少と血中活性型グレリン濃度の増加に寄与することが示唆される。また、加齢により5-HT2C受容体とMC4受容体機能は変化して、これらの受容体のシグナル伝達障害があると、中年期以降にはSocial isolationによる体重減少を増強することが示唆された。
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