2009 Fiscal Year Annual Research Report
SREBP-1cによる糖尿病性合併症発症のオートループ機構
Project/Area Number |
20591043
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小林 和人 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (30455935)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 嘉 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (80361351)
鈴木 浩明 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (40344890)
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Keywords | SREBP / PKC / 生活習慣病 / 糖尿病 / インスリン |
Research Abstract |
Sterol regulatory element binding protein-1c(SREBP-1c)は肝臓において脂質合成に機能する転写因子である。肝臓におけるSREBP-1cは栄養状態により制御され、持続的な活性化は脂肪肝やインスリン抵抗性を惹起する。SREBP-1cの機能は転写による制御が重要であり、インスリンによりその活性は上昇する。しかし、その詳細なメカニズムは未だ明らかになっていない。本研究ではそのメカニズムの解明を目指す。 インスリン刺激を介した肝臓SREBP-1cの発現誘導にProtein kinase Cbeta(PKCbeta)が関わることをRNAiや阻害剤を用いて解析を行った。結果、PKCbetaの阻害により再摂食時のインスリン依存的なSREBP-1cの発現誘導は阻害された。また、インスリン欠乏の1型糖尿病マウスではPKCbetaの阻害によるSREBP-1cの発現抑制は起こらなかった。つまり、インスリン刺激依存的なSREBP-1cの発現誘導にPKCbetaが積極的に関摩することが明らかとなった。さらに詳細な検討をSREBP-1cプロモーターを用い解析を行った。プロモーター解析からもPKCbetaはSREBP-1cプロモーターを活性化した。PKCbetaによる活性化はSREBP-1cプロモーター上のGC boxおよびSREに作用する転写因子がその責務を果たす。現在、この配列に作用する転写因子について検討を行っている。
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