2008 Fiscal Year Annual Research Report
摂食抑制ホルモンNesfatin-1の細胞内シグナル伝達経路の解明
Project/Area Number |
20591045
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
橋本 貢士 Gunma University, 大学院・医学系研究科, 助教 (30396642)
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Keywords | シグナル伝達 / 受容体 / 遺伝子 / Nesfatin-1 / 摂食抑制 |
Research Abstract |
我々はNesfatin細胞内シグナル伝達経路を解明するために、Nesfatin-1特異的受容体の探索を実施した。我々は様々な培養株細胞にcAMP response elelnent(CRE)ルシフェラーゼレポーターを導入し、Nesfatin-1添加によるレポーター活性を測定分析した。その結果マウス神経芽細胞腫由来の細胞(MNB)株が反応することが判明した。さらにNesfatin-1の活性中心であるM30を添加しても同様の反応を認めた。さらにM30はNesfatin-1と同様にMNB細胞内CREbinding protein(CREB)のリン酸化を増加するというデータを取得した。その結果、第一にNesfatin-1及びM30は細胞内cAMPを上昇させること、MNB細胞膜上にNesfatin-1特異的受容体が存在することが示唆された。さらにNesfatin-1及びM30は、その摂食抑制効果にメラノコルチン(MC)受容体(R)3/4によるシグナル伝達経路を必要とする。我々はMNB細胞に、MC3/4Rのantagonist(SHU9119)を前投与しM30によるCREBリン酸化量(p-CREB)の変化を、Western Blotting法にて解析した。またMC4Rをsmall interfbring RNA(siRNA)にてknockdownしM30によるp-CREBの変化を検討した。その結果、SHU9119はM30によるp-CREBを消失させた。またMC4Rの発現をknockdownすると、M30によるp-CREB増加は認められなくなった。以上のことによ、り、Nesfatin-1及びM30のMNB細胞への添加では細胞内CREBリン酸化が生じ、さらにその細胞内CREBリン酸化には、MC314Rの存在もしくはMC3/4Rを経由する細胞内シグナル伝達経路が必要であるということが解明した。
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