2008 Fiscal Year Annual Research Report
SUMO縮合酵素Ubc9によるインスリン感受性増強メカニズムの解明
Project/Area Number |
20591046
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
柴田 宏 Gunma University, 生体調節研究所, 准教授 (20235584)
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Keywords | インスリン感受性 / 脂肪細胞 / 糖輸送 / SUMO化 / Ubc9 / GLUT4 |
Research Abstract |
骨格筋および脂肪細胞はインスリン刺激により、細胞内へめグルコース輸送が数倍ないし十数倍活性化される。しかし,このような高いインスリン感受性を発現・維持する機構は不明である。インスリン感受性を発現・維持する機構の解明は2型糖尿病やメタボリックシンドロームにおけるインスリン抵抗性の病態の解明あるいは新たな糖尿病治療薬の開発につながることが期待される。 本研究では、脂肪細胞のイシスリン感受性発現における翻訳後修飾機構の関与について検討を行った。その結果、(1)SUMO化縮合酵素Ubc9の発現量力が脂肪細胞の分化に伴い増加ナること、(2)Ubc9過剰発現した脂肪細胞では、GLUT4発現量の増加と、インスリン感受性コンパートメントへのターゲティングの促進がみられ、その結果としてインスリン感受性グルコース輸送が増強ざれること,(3)逆に,RNA干渉によりUbc9発現を抑制する'ことにより、GLUT4のインスリン感受性コンパートメントへのターゲティングの減少と,GLUT4の分解促進による発現量の低下が生じ、インスリン感受性グルコ"ス輸送の低下が見られること、(4)脂肪細胞においてはGLUT4の細胞内ターゲティングがGLUT4の蛋白寿命に大きく影響すること,等を明らかにした。これらの結果は、Ubc9がGLUT4の細胞内ターゲティングとターンオーバーを介してインスリン感受性発現を調節ずる重要な機能蛋白であること、また、脂肪細胞のインスリン感受性の発現・維持に、GLUT4の細胞内ターゲテイングが大きく影響することを示すものである。さらに,Ubc9の作用機構を明らかにするために,GLUT4のタンパク寿命制御機構について研究を行い,GLUT4タンパク寿命の調節に,トランスゴルジネットワークとエンドソーム間の輸送に関与するGGAおよびレトロマー複合体が重要な役割を果たしていることを明らかにした(第51回日本糖尿病学会で発表)。
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Research Products
(3 results)