2008 Fiscal Year Annual Research Report
地域住民における糖尿病発症遺伝子に関する追跡研究:久山町研究
Project/Area Number |
20591063
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
土井 康文 Kyushu University, 大学病院, 助教 (00419566)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 充明 独立行政法人理化学研究所, 遺伝子多型研究センター・遺伝子多型タイピング研究・支援チーム, グループディレクター (30442958)
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Keywords | 糖尿病 / 遺伝子多型 / 前向き研究 / 日本人 / 地域住民 |
Research Abstract |
本年度は、久山町の2002年度の生活習慣病健診受診者をベースラインとした前向き研究のデータ整備と理化学研究にて各遺伝子のSNPの測定を行った。 2002年の集団は、40歳以上住民の77.6%にあたる3,328名の受診者を得て、その96%にあたる3,196名から遺伝子解析のためのインフォームド・コンセントを取得した。この集団のうち40歳から79歳の2,851名において、75g経口糖負荷試験を施行し、耐糖能レベルを決定することができた。この集団を前向きに2003年、2004年、2005年、2006年、2007年の合計5年間追跡し、各年度で、75g経口糖負荷試験を再度施行し糖尿病発症者を同定した。 一方、遺伝子解析については、同意を得た3,196サンプルについて匿名化を行った後に、理化学研究所に検体を送付した。SNP解析には、理化学研究所の既設の設備のシステム(Assays-on-Demand,C_11654065_10; Applied Biosystems, USA)を用い、GeneAmp PCR system9700を用いて遺伝子を増幅し、ABIPRISM7900HT Sequence Detection System (Applied Biosystems)にて、SNP型の判定を行った。 解析が終了した遺伝子は、PPARG、TCF7L2、SLC30A8、FTO、CDKAL2、HHEX、IGF2BP2、CDKALI、CDKN2A、CDKN2B、IDEにのぼった。 今後の予定は、ヒトゲノム・遺伝子解析に関する倫理指針に準拠したセキュリティで保護された久山町内にある既設の遺伝子サーバーで、疫学データとSNPデータをリンクさせ糖尿病発症に関連する遺伝子の同定を行う予定である。
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