2008 Fiscal Year Annual Research Report
テトラヒドロビオプテリンの血管内皮保護作用とその機序に関する検討
Project/Area Number |
20591072
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
服部 良之 Dokkyo Medical University, 医学部, 教授 (10164873)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加瀬 浩之 獨協医科大学, 医学部, 助教 (40326872)
鈴木 國弘 獨協医科大学, 医学部, 助教 (90525007)
岡安 寿江 獨協医科大学, 医学部, 助教 (10348039)
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Keywords | テトラヒドロビオプテリン / 血管平滑筋細胞 / 一酸化窒素 |
Research Abstract |
ほ乳類の細胞のBH4産生には二つの経路が存在することが知られている: GTPCHによって始まるde novosynthetic pathwayと存在するBH2を利用するsalvage pathwayである。BH4のde novo合成の律速酵素GTP cyclohydrolase I (GTPCH)は血管平滑筋においてはLPSによってiNOSと共誘導され、このことがBH4産生そしてNO産生に必須である。GTPCHを阻害剤DAHPでブロックして、血管平滑筋をLPSで刺激すると、inactiveなiNOS apoenzyme (relative to BH4)が細胞内に誘導され蓄積される。このような細胞を用いて、外因性のBH4がどうように利用されるかを、BH4およびそのprecursorとしてのBH2/seplapterlnを用いて比較検討した。 BH4を血管平滑筋細胞に加えると、NO産生がその濃度依存的に増加した。sepiapterinあるいはBH2を加えても、濃度依存的にNO産生が誘導された。これらのEC50は0.05(sepiapterin)<0.1(BH2)<<1(BH4)μMであった。sepiapterinおよびBH2はdihydrofolate reductaseの阻害剤MTXが存在するともはやNO産生を誘導することはできず、一方BH4は高濃度においてはじめて、NO産生をかなり抑制されているがある程度の可能にすることができた。以上より、外因性BH4の供給にはBH2がdihydrofolate reductaseを経てBH4となるsalvage pathwayが主な役割を果たしていると考えられた。
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Research Products
(4 results)