2008 Fiscal Year Annual Research Report
GLP-1産生L細胞の分化・増殖機構の解明とそれに基づく新規糖尿病治療法の開発
Project/Area Number |
20591075
|
Research Institution | Hyogo College of Medicine |
Principal Investigator |
宮川 潤一郎 Hyogo College of Medicine, 医学部, 准教授 (00127721)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
難波 光義 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (00183533)
浜口 朋也 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (60330461)
紺屋 浩之 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (50340956)
美内 雅之 兵庫医科大学, 医学部, 病院助手 (90434951)
|
Keywords | 糖尿病 / 膵β細胞 / インクレチン / GLP-1 / 再生 / 消化管ホルモン |
Research Abstract |
(1)GLP-1産生L細胞の発生・分化機構の解析 L細胞はβ細胞などと同様に内胚葉由来ではあるが、未だその発生・分化機構は明らかにされていない。マウス胎生期消化管における免疫組織学的検討を行ったところ、GLP-1活性は膵組織には確認されるが消化管構成細胞にはほとんど見い出せず、L細胞の発生・分化は出生直前ないし新生児期に急激に起こるものと考えられた。このような時期に焦点を絞り、Wntシグナルおよび転写因子TCF-4(T cell factor-4)の発現とL細胞の発生・分化機構との関連等を明らかにする予定である。 (2)糖尿病動物におけるL細胞の数的・質的変動とGLP-1分泌能の解析 ヒト2型糖尿病においては内因性GLP-1分泌能が低下していると言われているが、成因については未解明であり、かつ、最近では低下しないとの報告もみられる。現在、糖尿病モデルマウス(db/dbマウスおよびNODマウス)を用いて、長期糖尿病状態における消化管L細胞の変動を観察中であるが、糖尿病による明らかな消化管L細胞の減少は存在しない可能際を見出しており、機能的異常の有無も含め検討中である。 (3)消化管内分泌細胞由来NCI-H716細胞株および分離L細胞を用いた増殖促進因子の検索 エルートリエーター等による成体消化管よりL細胞を単離したL細胞の分離は困難で未だ成功していない。そのため、消化管内分泌細胞由来NCI-H716細胞株を用いて同細胞の分化維持・増殖活性に関わる因子群を検索中である。
|
Research Products
(3 results)