2009 Fiscal Year Annual Research Report
血管石灰化の進展におけるWntシグナル経路の役割に関する研究
Project/Area Number |
20591082
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
塩井 淳 Osaka City University, 大学院・医学研究科, 講師 (90260801)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福本 真也 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助教 (90381996)
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Keywords | 血管石灰化 / 血管平滑筋細胞 / Wntシグナル / アルカリホスファターゼ / 動脈効果 / TOPGALマウス / アポEノックアウトマウス |
Research Abstract |
(1) In vitroでの研究 TOPGALマウスの大動脈から血管平滑筋細胞(MASMC)を初代培養した。得られたMASMCを用いて種々の炎症刺激によりWntシグナル経路が活性化されるかどうかについてx-gal染色により検討した。 Lipopolysaccharide (LPS) 1μg/mlの添加によりMASMCにx-gal陽性細胞がコントロールに比して有意に増加した。また、LPS添加によりMASMCにおけるアルカリホスファターゼ(ALP)活性が有意に増加した。したがって、LPSはマウス血管平滑筋細胞においてWntシグナルを活性化することによりALPの発現を誘導する可能性が示唆された。このLPSによるALPの誘導はTOPGALマウス由来の平滑筋細胞以外にapoEノックアウト由来の血管平滑筋細胞においても確認された。 (2) In vivoでの研究 apoEノックアウト(apoEKO)マウスとTOPGALマウスとを交配することによりapoEKO-TOPGALマウスを作製した。apoEKO-TOPGALマウスは、apoEKOマウスおよびTOPGALマウスと比べて成長にとくに問題はみられていない。現在、apoEKO-TOPGALマウスは18週齢まで達している。35週齢以降で動脈硬化にともなう石灰化病変部でのWntシグナルの活性化について検討する予定である。
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