2010 Fiscal Year Annual Research Report
血管石灰化の進展におけるWntシグナル経路の役割に関する研究
Project/Area Number |
20591082
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
塩井 淳 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (90260801)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福本 真也 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (90381996)
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Keywords | 血管石灰化 / 動脈硬化 / Wntシグナル / アポEノックアウトマウス / TOPGALマウス / アルカリホスファターゼ |
Research Abstract |
apoEノックアウトマウスおよびTOPGALマウス大動脈由来の血管平滑筋細胞を用いてLPSによるALPの発現誘導およびその機序について検討した。LPS 1 μg/mlの添加によりapoEKOマウスのVSMCにおけるALP遺伝子の発現が有意に増加した。また、同様の処理によりALP活性の上昇が酵素化学的に証明された。TOPGALマウス由来のVSMCにおいても同様にALP活性の上昇が酵素化学的に確認するとともにLPSの添加によりbeta-galactosidase活性の発現誘導がx-Gal染色により明らかにされた。このことから、LPSによるALPの発現誘導にWntシグナルが関与している可能性が示唆された。 22週齢のapoEKOマウスにLPS 50 μgを週1回間歇投与し、10週後にプラーク石灰化に対する作用を検討したところ、LPSによるプラーク石灰化促進作用は認められなかった。また、40週齢以上のapoE-TOPGALマウスの大動脈プラーク病変におけるWntシグナルの活性化をx-gal染色により検討したところ、x-gal染色陽性細胞が動脈硬化性プラーク内に認められ、石灰化病変部ではその周囲にx-gal陽性細胞が確認された。したがって、血管石灰化の発症・進展にWntシグナル経路が関与している可能性が示唆された。
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