2010 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子破壊マウスを用いたACTH受容体(MC2R)シグナルの機能的解析
Project/Area Number |
20591086
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
清水 力 北海道大学, 北海道大学病院, 講師 (00292029)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三好 秀明 北海道大学, 病院, 講師 (30360902)
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Keywords | ACTH受容体 / 遺伝子破壊マウス / シグナル |
Research Abstract |
B6/Balbcの混合遺伝背景をもつMC2RKOマウスにて繁殖を開始、満足すべき数のホモマウスが得られるようになった。形態学的には、MC2Rノックアウトマウスでは野生型マウスと比較して副腎が肉眼上著明な萎縮、HE染色での検討ではMC2Rノックアウトマウスの副腎組織は野生型マウスと比較して皮質の著明な萎縮を認めるが、髄質には明らかな変化を認めなかった。また、MC2Rノックアウトマウスの副腎は野生型で見られる球状層、束状層、網状層の3層構造が認められなかった。副腎束状層に主に発現するステロイドホルモン合成酵素の一つであるCYP11A1に対する抗体を用いた免疫染色ではMC2Rノックアウトマウスの副腎では染色像を認めず、束状層の萎縮が考えられた。髄質に発現するTyrosine Hydroxylaseに対する抗体を用いた免疫染色では明らかな差を認めなかった。今後組織学的検討として肝、下垂体、視床下部といった副腎以外の臓器の組織学的検討を行う予定である。またマウスMC2Rに対する抗体を用いた免疫染色も抗体濃度や切片条件(パラフィン切片、固定凍結切片、新鮮凍結切片)を変えて検討しているが良い染色像が得られる条件が確立できておらず、MC2Rの発現の証明としてはinsitu hybridization法を用いることも検討している。次にMC2Rノックアウトマウスにおける概日リズムの検討を行っている。方法として、活動記録装置を用いて明暗サイクルならびに恒常暗期における行動リズムを評価している。野生型およびMC2R-/-雄マウスを活動記録ケージで飼育し、自由行動下における活動を赤外線センサーを用いて計測している。現在のところ明暗リズムへの反応については野生型のマウスとMC2R-/-マウスで差を認めていない。今後恒常暗期における活動周期のフリーランを評価し、さらに光刺激を加えリズム変位を解析する予定である。
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[Journal Article] Perilipin overexpression in white adipose tissue induces a brown fat-like phenotype2010
Author(s)
Sawada T, Miyoshi H, Shimada K, Suzuki A, Okamatsu-Ogura Y, Perfield JW 2nd, Kondo T, Nagai S, Shimizu C, Yoshioka N, Greenberg AS, Kimura K, Koike T
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Journal Title
PLoS One
Volume: 5
Pages: E14006
Peer Reviewed
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