2010 Fiscal Year Annual Research Report
下垂体腫瘍分化誘導療法に向けた、エムポウのプロラクチン細胞分化誘導作用の検討
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20591095
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
置村 康彦 神戸女子大学, 家政学部, 教授 (30204100)
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Keywords | mPOU / Pit-1 / Prop1 / プロラクチン / 成長ホルモン |
Research Abstract |
特定の下垂体細胞が特定のホルモンのみを産生するという細胞特異的ホルモン産生機構はまだ明確ではない。私どもは、Pit-1存在下にプロラクチン(PRL)遺伝子の発現を増強させる転写因子としてmPOUをクローニングした。mPOUが、PRL産生以外のPRL産生細胞の特性をも決定する因子かどうか明らかにすることは重要である。PRL産生細胞はGH産生細胞に由来するが、PRL産生下垂体腫瘍は薬物治療可能であるのに対し、GH産生下垂体腫瘍は治療困難であることが多い。実際に、mPOUがPRL産生のみでなく、PRL細胞への分化を促進する因子であるならば、その発現を人為的に促進する方法の開発は、薬物治療可能な腫瘍への分化誘導療法に結びつく可能性を秘めている。 昨年度にひきつづき、本年度は次の成績を得た。1.Brn-5(mPOUのrat ortholog)RNAiにより、内因性Brn-5はラットPit-1,PRL遺伝子発現を促進することを明らかにした。2.Emb(mPOUのmouse ortholog)ノックアウトマウスの作製を試みた。3.pit-1発現を促進する転写因子であるProp1の作用機構を解析し、ヒト異常Prop1の機能について明らかにした。4.pit1抗体をもつ複合下垂体ホルモン欠損症を世界で初めて報告し、その発症機構を検討した。5.mPOUとProp1のインターアクションを検討した。6.Prop1に結合する因子AESを単離し、その機能解析を行なった。 今後さらに、mPOUが下垂体細胞分化、およびPRL産生腫瘍発生にはたす役割について明らかにしたい。
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Research Products
(5 results)