2010 Fiscal Year Annual Research Report
リアルタイムイメージングを用いたSERMの組織特異的作用メカニズムの解析
Project/Area Number |
20591098
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
河手 久弥 九州大学, 大学病院, 助教 (20336027)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高柳 涼一 九州大学, 医学研究院, 教授 (30154917)
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Keywords | 核内受容体 / 共焦点顕微鏡 / ホルモン / 核小体 |
Research Abstract |
1.熱ショックによるエストロゲン受容体の核小体移行 我々はこれまでの研究で、プロキシフェン処理によって、エストロゲン受容体(ER)が、核質から核小体へ移行することを明らかにした。エストラジオール処理でERは、核質に細かい均一なfociと呼んでいるパターンを呈し、核小体には局在しなかった。ところが、42℃で乳癌細胞株MCF-7を処理すると、エストラジオール存在下でも、ERが核小体に移行することが明らかになった。このことは、ERの核小体移行が、ラロキシフェン存在下のみで起こるものではなく、細胞に対する様々なストレスで誘導される可能性があることが示唆している。 2.熱ショック関連タンパク質RDM1の核小体移行 ラロキシフェンで誘導されるエストロゲン受容体の核小体移行に関与するタンパク質を同定するために、いくつかのタンパク質に着目して解析を行った。その中で、熱ショックによって核小体に移行することが報告されているRDM1 (RNA recognition motif-containing protein)の発現解析を行った。RT-PCRにより、RDM1をコードするcDNAを増幅して、GFPベクターにクローニングして、MCF-7細胞に導入した。RDM1-GFP融合タンパク質は、未処理の場合は、主として細胞質に局在していたが、ラロキシフェン処理を行うと、一部が核小体に移行する像が得られた。現在、エストロゲン受容体との共局在、エストロゲン受容体を介する転写活性化への影響を解析している。
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Research Products
(8 results)