2009 Fiscal Year Annual Research Report
発作性夜間血色素尿症に対するRNAアプタマーを用いた分子標的療法の開発
Project/Area Number |
20591123
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西村 純一 Osaka University, 医学系研究科, 助教 (80464246)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金倉 譲 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20177489)
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Keywords | 発作性夜間ヘモグロビン尿症 / RNAアプタマー / 補体 / 溶血 / SELEX |
Research Abstract |
PNHに対する安全で有効な治療法の確立をめざして、ヒトC8およびC9を標的にSELEX法を用いRNAアプタマーの選別を開始し、C8アプタマーはSELEX 4ラウンド後、2.0nMのKdと69%のBmaxを有し、既知のC5アプタマーと同等またはそれ以上の溶血抑制活性を認めた。C9アプタマーはSELEX 16ラウンド後、12nMのKdと58%のBmaxを有し、既知のC5アプタマーと同等またはそれ以上の溶血抑制活性を認めた。本年度は、C8アプタマー4ラウンドプールおよびC9アプタマー16ラウンドプールの中から、最適クローンの選別を開始した。C8アプタマー4ラウンド後、C9アプタマー16ラウンド後のそれぞれ10-20クローンの塩基配列を決定し、グループ化の後、結合試験と溶血試験によって再スクリーニングを行ったところ、C8-4-101クローンは15nMのKdと74%のBmaxを、C9-16-8クローンは3nMのKdと67%のBmaxを有し、かつC5アプタマーと同等またはそれ以上の溶血抑制活性を保持していた。In vivo試験に向けて、co-variation解析に基づいた予測3次構造等からこれらのクローンの最小化と安定化をはかり、効率の最適化を開始した。また、マウス補体成分(C8、C9)を用いて溶血試験を行い、これらのクローンのマウス成分に対する交叉反応性を調べたところ、C8-4-101クローンはマウス成分に対し交叉反応性を保持していたが、C9-16-8クローンにはなかった。現在、C9アプタマー16ラウンド後プールよりマウス成分に対し交叉反応性を有するクローンの検索を行う予定である。
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Research Products
(10 results)