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2010 Fiscal Year Annual Research Report

骨髄腫細胞における恒常的NF-kB活性を抑制するPPARの作用機序の解明

Research Project

Project/Area Number 20591129
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

大津山 賢一郎  山口大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (10432741)

KeywordsNF-kB / PPAR / CD54 / 多発性骨髄腫
Research Abstract

平成22年度は科学研究補助金の最終年度であった。そのため学術論文投稿を目指していた。成果としては、ヒト骨髄腫細胞株および患者骨髄腫細胞において、恒常的NF-kB活性をPPARbがNF-kBの分子に相互作用して抑制することを示すことができた。NF-kBにはNF-kB1(p1O5/p50)、NF-kB2(p100/p52)、RelA(p65)、c-Rel、RelBの5つのファミリからなる。NF-kBが活性化状態であれば核内に存在するが、患者骨髄腫細胞内ではすべてのNF-kBファミリーを同定することができた。ヒト骨髄腫細胞株において核内受容体であるPPARbのアゴニスト、カルバサイクリンで刺激後、細胞の生存率は大きく減少した。刺激後のPPARbはウエスタンブロット解析の結果、細胞質内から核内へ移行した。また、ゲルシフトアッセイの結果、NF-kB-DNA結合能も減少していた。さらに、免疫沈降-ウエスタンブロット解析により、PPARbとNF-kB(p65)との相互作用を確認した。これらのことから、PPARbが活性化することによって、NF-kB(p65)との相互作用の結果核内移行阻害やNF-kB標的遺伝子のプロモーター領域のkB配列に結合する能力を抑制することがわかった。コアロベーターに関しての解析を行ったが、特定することにはいたらなかった。患者骨髄腫細胞においても同様の結果が得られた。したがって、デキサメサゾンなどのようなステロイドホルモン薬に抵抗性を示す、つまり核内ホルモンレセプターの中でもグルココルチコイドレセプターを介せない骨髄細胞において、PPARbを介することでNF-kB活性を直接抑制するものとして最もふさわしい小低分子であることがわかった。

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Published: 2012-07-19  

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