2008 Fiscal Year Annual Research Report
真性多血症、本態性血小板増多症発症メカニズムの解明
Project/Area Number |
20591137
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
下田 和哉 University of Miyazaki, 医学部, 教授 (90311844)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
幣 光太郎 宮崎大学, 医学部, 医員 (20468028)
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Keywords | JAK2 / 真性多血症 / 本態性血小板血症 |
Research Abstract |
骨髄増殖性腫瘍である真性多血症の90%以上、本態性血小板血症の50%以上の症例に、サイトカインのシグナル伝達に必須な分子であるJAK2の遺伝子変異が認められる。JAK2遺伝子変異という一種類の遺伝子変異により、類縁疾患とはいえ異なる疾患単位と考えられている真性多血症、本態性血小板血症が発症するのかという疑問を明らかにするため、H2Kをプロモーターとして造血幹細胞レベルで変異JAK2を発現するトランスジェニックマウスを作成した。変異JAK2発現マウスは成長に従い血球増加が顕著となり、生後180日の時点では約10%のマウスが著明な赤血球の増多をきたし、真性多血症様の病態になる。約30%のマウスは血小板が増加し本態性血小板増多症類似となる。残りの50%のマウスでは、白血球の増加は認めるものの、赤血球、血小板数は正常である。併せると50%弱のマウスが骨髄増殖性腫瘍を発症することが明らかとなった。つまり、ヒトとほぼ同様に、変異JAK2を発現することにより真性多血症、本態性血小板血症の両疾患を発症するマウスがはじめて樹立できた。この真性多血症マウス、本態性血小板血症マウスの骨髄細胞から、造血幹細胞分画を採取し、遺伝子の発現をマイクロアレイを用いて比較した。ほとんどの遺伝子の発現は、真性多血症マウスと本態性血小板血症マウスで挙動を一にしたが、真性多血症マウスにおいて特異的に上昇している遺伝子、低下している遺伝子、あるいは逆に本態性血小板血症マウスにおいて特異的に上昇している遺伝子、低下している遺伝子を同定した。同定した遺伝子の機能を解析することにより、今後JAK2遺伝子の変異によりPV、ETという異なる疾患が発症するメカニズムを明らかにする予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Development of ET, primary myelofibrosis, and PV in miceexpressing JAK2 V617F.2008
Author(s)
Shide K, ShimodaH K, Kumano T, Karube K, KamedaT, Takenaka K, Abe H, Oku S, Katayose K K, Kusumoto K, Hasuike S, Tahara Y, Nagata K, Matsuda T, Ohshima K, Hrada M, Shimoda K
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Journal Title
Peer Reviewed
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