2009 Fiscal Year Annual Research Report
臍帯血移植の生着・拒絶に関与する移植片中および患者末梢血中CD8陽性T細胞の解析
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20591149
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| Research Institution | Nagoya University |
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Principal Investigator |
村田 誠 Nagoya University, 医学部附属病院, 講師 (40378063)
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| Keywords | 臍帯血移植 / 生着 / 拒絶 / T細胞 / HLA / CD4 / CD8 |
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| Research Abstract |
本研究の目的は、臍帯血移植における拒絶などの同種免疫応答に関与する移植片中および患者末梢血中のT細胞の解析である。今年度の研究結果の要旨を以下にまとめる。当大学で臍帯血移植を受け移植片拒絶に至ったの末梢血から、2つの細胞傷害性Tリンパ球クローンを分離した。フローサイトメトリー解析を行い、一方はCD3陽性/CD8陽性、もう一方はCD3陽性/CD4b陽性の細胞であることを確認した。また同じくフローサイトメトリー解析で、それぞれのクローンが使用しているT細胞受容体Vbの決定を試みたところ、後者はVb8を使用していることが判明したが、前者は決定できなかった。次に、EBウイルスを感作させた移植臍帯血由来のB細胞株と、同じくEBウイルスを感作させた移植前患者由来のB細胞株を標的細胞として、分離した2つのTリンパ球クローンによる細胞傷害性試験を行ったところ(Cr放出試験)、いずれも臍帯血由来細胞を傷害し、かつ移植前患者由来細胞を傷害しなかった。この結果は、これら2つのTリンパ球クローンが本患者の移植後拒絶に関与していた可能性を示唆するものであり興味深いと考えている。そこで、それらTリンパ球クローンが標的としている抗原の同定を試みることとした。具体的には、まずEBウイルスを感作させた第三者由来B細胞株を多数用いて、2つのクローンの細胞傷害活性を拘束するHLAの決定を開始した。候補となるHLAを可能な限り絞り込み、そのcDNA constructを作製してCOS細胞に遺伝子導入し、それぞれのTリンパ球を刺激しインターフェロンγ産生能を評価することで最終的に拘束HLAを決定したいと考えている。
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