2008 Fiscal Year Annual Research Report
Notch-1を発現するヒト造血前駆細胞の純化と分化能解析
Project/Area Number |
20591154
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岩崎 浩己 Kyushu University, 大学病院, 助教 (20403925)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤司 浩一 九州大学, 医学研究院, 教授 (80380385)
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Keywords | Notchシグナル / 造血前駆細胞 / 単球 / 樹状細胞 |
Research Abstract |
1.平成20年度研究では、健常人の骨髄中に存在するNotch-1陽性ヒト造血前駆細胞をマルチカラーフローサイトメトリーで純化する方法を確立した。このNotch-1陽性ヒト造血前駆細胞は、common myeloid progenitor(CMP)分画およびgranulocyte/macrophage progenitor (GMP)分画のそれぞれ約5%程度を占めていた。それぞれの細胞表面マーカーは、Lin-CD34^+CD38^+Notch-1^+IL-3Rα^+CD45RA^-、Lin-CD34^+CD38^+Notch-1^+IL-3Ra^+CD45RA^+であった。 2.Notch-1陽性ヒト造血前駆細胞はin vitro液体培養系において、好中球系への分化能が抑制されており、おもに単球および樹状細胞への分化が認められた。純化したNotch-1陰性GMPの液体培養中にNotch-1陽性前駆細胞が分化してくることが確認された。つまり、Notch-1陽性前駆細胞はGMPの下流に位置し、単球/樹状細胞系により分化した前駆細胞と考えられた。 3.Notch-1のリガンドであるDelta-like1を強制発現させたストローマ細胞株(Tst-4-DL1)とコントロールの親株(Tst-4)を用いて、Notch-1陽性ヒト造血前駆細胞の分化能に及ぼすNotchシグナルの役割を検討したところ、Delta-like1刺激の有無でその分化能に大きな差異は認められなかった。しかし、リガンド刺激を受けて分化した樹状細胞では、HLA-DRやCD86などの活性化マーカーの発現が弱い傾向が認められた。つまり、Notchシグナルは樹状細胞の成熟に抑制的に働く可能性があり、抗原提示能力などの機能的解析を行っていく。
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