2009 Fiscal Year Annual Research Report
分子標的療法とNKT細胞療法による複合免疫療法の造血器悪性腫瘍への応用
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20591160
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
清水 佳奈子 The Institute of Physical and Chemical Research, 免疫治療モデル開発研究ユニット, ユニットリーダー (20391980)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 眞一郎 独立行政法人理化学研究所, 免疫細胞移植戦略研究ユニット, ユニットリーダー (10392094)
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Keywords | NKT細胞 / α-GalCer / 腫瘍細胞 / 自然免疫 / 獲得免疫 |
Research Abstract |
NKT細胞はCD1d上に提示されたα-GalCer等の糖脂質を認識して活性化、抗腫瘍効果を発揮することが知られている。本研究では、造血器腫瘍に対する有効的な免疫療法の開発を目指している。マウス骨髄単球性白血病株(WEHI3B)、マウスB細胞リンフォーマ細胞株(A20)およびマウス骨髄腫(J558)にNKTのリガンドであるα-GalCerをパルスしたTumor/Galワクチンを作成し、その有効的な利用法について検討をすすめている。 これまでの結果、Tumor/Galをマウスに静脈内投与すると、NKT、NK細胞の活性化を認め、ワクチンモデルではT細胞を介した抗腫瘍効果も誘導されることが判明していた。しかし、白血病治療モデルでは腫瘍の増殖速度が速いため、Tumor/Gal単独免疫による有意な生存率の延長に至らなかった。そこで、今回ミトキサントロン、Ara-C、ジェムザールの3種の抗癌剤を低用量組み合わせることにより、治療効果が認められるかどうか検討した。その結果、ジェムザールとTumor/Galの組み合わせの群で生存率の延長が認められた。 次にTumor/Gal自体のワクチンとしての有効性を高める目的として、WEHI3B,A20にヒトCD20の遺伝子導入株を用いた研究を進めている。これはtumor/Galのアジュバント効果は活性化NKT細胞を誘導することにあるが、ヒトCD20を発現させることにより、リツキシマブとの併用によるNK細胞やマクロファージのADCC活性を促し、より効率的な生体内での腫瘍抗原のクロスプライミングを図るためである。最終年度である22年度は、(1)tumor/Galと抗癌剤の併用効果について免疫制御細胞を含めた免疫学的解析をすすめ、(2)ヒトCD20を発現したtumor/Galとリツキシマブの併用効果について検討を行う予定である。
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[Journal Article] Generation of functional NKT cells in vitro from embryonic stem cells bearing rearranged invariant Valpha14-Jalpha18 TCRalpha gene2010
Author(s)
Watarai H, Rybouchkin A, Hongo N, Nagata Y, Sakata S, Sekine E, Dashtsoodol N, Tashiro T, Fujii S, Shimizu K, Mori K, Masuda K, Kawamoto H, Koseki H, Taniguchi M.
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Journal Title
Peer Reviewed
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