2009 Fiscal Year Annual Research Report
β3インテグリンの機能調節に関わる分子のクローニングおよびその解析
Project/Area Number |
20591162
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
本田 繁則 National Cardiovascular Center Research Institute, 病因部, 室長 (00303959)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨山 佳昭 大阪大学, 医学部附属病院, 講師 (80252667)
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Keywords | β3インテグリン / シグナル伝達 / ILK / クローニング |
Research Abstract |
ILKに結合する蛋白の同定とその役割 前年度はILKがインテグリンの活性化に重要であり、その機能発現にはILKの完全長が必要であること、またキナーゼ活性は必須でないことを明らかにした。今回、ILKの結合蛋白について免疫沈降などにより解析した。恒常的に活性化したキメラインテグリンαIIbα6Bβ3を発現する親株細胞のライセートを用いた実験において、抗ILK抗体によりPINCH、抗PINCH抗体でpurvin、抗purvin抗体ではILKとPINCHがそれぞれ共沈降された。また、化学変異原(EMS)により非活性化状態に変異したαIIbα6Bβ3を発現するミュータント細胞はILKを欠損するとともにPINCHとpurvinの発現が著減することを明らかにした。一方、インテグリン活性化に必須の分子、タリンとキンドリンは親株細胞とミュータント細胞で同程度の発現を認めた。これらの成績より、ILKはPINCH、purvinと複合体を形成して安定化し、インテグリンの活性化にかかわることが示唆された。 β3インテグリンの機能発現に関わる分子のクローニング 親株細胞をEMSに暴露させて、活性型から非活性型に変化したαIIbα6Bβ3を発現するミュータント細胞を新たに獲得した。このミュータント細胞にILKをトランスフェクションしてもインテグリンの活性化を誘導しないことを確認した。
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