2010 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロRNAによる関節リウマチの新規診断・治療法の開発
Project/Area Number |
20591171
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中町 祐司 神戸大学, 医学部附属病院, 臨床検査技師 (80379429)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 誠司 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (20351512)
熊谷 俊一 神戸大学, 医学研究科, 客員教授 (00153346)
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Keywords | マイクロRNA / 関節リウマチ |
Research Abstract |
関節リウマチ(RA)は、炎症性細胞の関節への浸潤と関節滑膜細胞の炎症性増殖およびそれに伴う関節破壊を特徴とする。RAの発症には遺伝的素因に環境因子が関与していると考えられるが病因は不明である。また早期RAを診断できる適切な血清マーカーはない。近年の生物学的製剤による治療法は従来の治療法と比して各段に優れているが、無効例あるいは効果減弱例が認められることや治療費が高価なことが問題である。 microRNAは近年発見されたメッセンジャーRNAから蛋白への翻訳を抑制・制御する重要な分子であり、ヒトの1/3の蛋白の発現を制御していると考えられている。 本研究の目的は、RAの病態におけるmicroRNAの関与を実験関節炎モデルで詳細に検討し、microRNAをターゲットとした新しいRAの治療法や診断法の可能性を明らかにすることである。 平成22年度の実験計画は1)実験関節炎モデルにおけるmicroRNAを標的とした治療の関節炎抑制効果の検討、2)microRNA治療による関節炎抑制効果の免疫学的機序の解析であった。われわれはラットアジュバント関節炎モデルにおいてmicroRNA前駆体とアテロコラーゲン(高研)の混合液を関節炎発症時に踵関節局所に投与し関節炎を抑制するか否かを検討した。その結果、microRNA前駆体は関節炎を抑制することが明らかになった。次に踵関節を病理組織学的に検討した結果、microRNA前駆体投与関節炎ラットは対象関節炎ラットに比較して滑膜増殖の抑制、関節局所への炎症性細胞の浸潤の抑制、骨破壊の抑制が認められた。
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