2009 Fiscal Year Annual Research Report
アレルギー病態におけるRNA結合蛋白ROD1の役割
Project/Area Number |
20591186
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
増田 章男 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (10343203)
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Keywords | splicing / RNA / RODI |
Research Abstract |
Human ROD1に存在する4個のisoformを同定し、その機能を明らかにした。 Wesern blotによる解析により、ROD1には60kDa(p60)および58kDa(p58)の2種類のisoformが存在することを明らかにした。該当するmRNAを見出すため、EST databaseの検索を行い、HumanのROD1には、異なる2つのexon1(1aと1b)およびexon2のalternative splicingの組み合わせにより、1a,1a+2,1b,1b+2の4種類のvariantが存在することが判明した。さらに発現ベクターによる検討を行い、1aおよび1b+2からはp58が、1a+2および1bからは、p60が産生されることを明らかとした。 p58は、N末側の17アミノ酸が欠失している。この部位には、ROD1のorthologであるPTBにおいて核-細胞質間シャトリングに必須とされる配列が保存されているため、p58とp60の核-細胞質間のシャトリング能力を検討した。ROD1各isoformとGFPのfusion protein発現ベクターを作成し、核-細胞質間シャトリング能を解析するheterokaryon assayを行った。結果、1a+2由来のp60のみが、高いシャトリング能力を示し、他のisoformではシャトリング能力を欠落していることが明らかとなった。 ROD1は、isofromごとに細胞質-核シャトリング能力に違いがあり、この機能差により様々なRNA代謝を調節している可能性が示唆された。
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