2010 Fiscal Year Annual Research Report
アレルギー病態におけるRNA結合蛋白ROD1の役割
Project/Area Number |
20591186
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
増田 章男 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (10343203)
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Keywords | RNA / splicing / ROD1 |
Research Abstract |
ROD1の生理的機能を明らかにするため、CLIP (RNA isolated by crosslinking immunoprecipitation)法による解析で,ROD1の生体内RNA結合部位を解析した。CLIPとは、生体内で結合しているRNAとタンパクをUV-crosslinkした後、目的タンパク特異的抗体を用いて免疫沈降法により結合RNAを精製。シークエンサーにより結合RNA配列を解析する手法である。同時にROD1のorthologであるスプライシング因子PTBに対しても、CLIP解析を行った。 ROD1について、118個の結合配列が得られ、それらをマウスゲノムにマッピングした後、解析を行った。結合部位は、exon上に4個、deep intron上に80個、splice site近傍intron上に5個、3'UTR上に13個、マッピング不能配列15個であった。この傾向はorthologであるPTBも同様であり、intronに高率に結合することが明らかとなった。これら結合配列に対しmotif解析を行うと、ROD1ではGUもしくはGC richな配列が高頻度に出現することが判明し、CU rich配列に結合するPTBとは異なることが明らかとなった。 ROD1とPTBは相同性の高いタンパクである。結合領域はともにイントロン上にあり、PTBがスプライシング因子であることも考慮すると、ROD1もスプライシングを制御すると予想される。我々の解析により、結合配列は異なることが明らかとなり、PTBとは異なるexonのsplicingを制御しうることが、考えられる。
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