2010 Fiscal Year Annual Research Report
新規抗体を用いたマウスIL-25レセプター発現細胞の同定・純化
Project/Area Number |
20591187
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
有信 洋二郎 九州大学, 大学病院, 助教 (90467928)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤司 浩一 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (80380385)
|
Keywords | IL-25 / IL-25レセプター / 好酸球前駆細胞 / 生存・増殖因子 |
Research Abstract |
昨年度までに、IL-25レセプター(IL-25R)は、好酸球前駆細胞(Eosinophil progenitor;EoP)に特異的に発現していることを明らかにした。本年度は、IL-25がEoPに与える作用を中心に解析を進めた。 EoPという好酸球の前駆細胞にIL-25Rの発現を認めることから、まず、顆粒球・単球系前駆細胞(Granulocyte/monocyte progenitor;GMP)から好酸球系への系統選択に与えるIL-25の作用を検討した。In vitro cultureでのGMPからeosinophilへの分化は、IL-25あり/なしで変化を認めず、IL-25はGMPからeosinophilへの系統選択の場では作用しないと考えた。 次に、生存・増殖に与える影響を解析した。EoPをIL-25刺激すると、DNA複製蛋白質であるPCNAや抗アポトーシス蛋白であるBcl-2の発現が増強した。同様の現象は、同じ上皮由来サイトカイン(Epithelial cell-derived cytokine)であるIL-33刺激にても観察され、IL-25やIL-33はEoPの生存・増殖因子であると思われた。 更にeffector細胞としての機能であるサイトカイン産生能に関する検討を行った。EoPをIL-33刺激するとIL-4,IL-13といったTh2サイトカインの産生が誘導されたが、これらの産生はIL-25刺激では認めなかった。同じepithelial cell-derived cytokineであるIL-25とIL-33であるが、EoPに対する作用に関しては役割分担があると考えられる。 以上の結果から、IL-25は、EoPの生存・増殖因子として機能していることがわかった。
|