2008 Fiscal Year Annual Research Report
慢性肺アスペルギルス感染症の病態解析、新規診断法、免疫療法の開発
Project/Area Number |
20591205
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
泉川 公一 Nagasaki University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (20404212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 茂 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (80136647)
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Keywords | 慢性肺アスペルギルス症 / 病態解析 / COPDマウス |
Research Abstract |
本研究は、実際の慢性壊死性肺アスペルギルス症やアスペルギローマなどの慢性肺アスペルギルス症の臨床症例を忠実に反映したモデルとして、慢性閉塞性肺疾患(COPD)をべースとした慢性肺アスペルギルス症のマウスモデルを作成し、局所における病態解析をはじめ、診断法開発、治療法の確立を目指すものである。 成20年度の計画として、COPDマウスモデルの作成とアスペルギルス感染COPDマウスモデルの確立することである。 1.COPDマウスモデルの作成 ICRマウス、8週齢、雌を使用する。経気管的にporcine pancreatic elastase (PPE:ブタ膵エラスターゼ)を投与し、作成することはできた。 2.アスペルギルス感染COPDマウスモデルの確立 COPDの病変を惹起したマウスに、経気道的に、臨床分離株Aspergillus fumigatus MF13のconidiaを投与し、モデル確立を目指したが、様々な投与量(conidia量)、投与方法(経鼻、経気管、エアロゾル)について検討するも、免疫不全のないマウスでは、ほとんどすべてのアスペルギルスが排除されることが判明した。COPD病変のみでは、モデル確立が困難と考え、次に、非COPDマウスにステロイド、免疫抑制剤を投与し、比較的マイルドな免疫抑制状態を惹起した上でconidiaの感染を行ったが、上記と同用にアスペルギルスが排除される現象が認められた。現在は、慢性的な感染持続状態を成立させるため、ホストの免疫状態の調整、ならびに、アスペルギルスでバイオフィルム状態になっているカテーテルの経気道的挿入による感染モデルの作成を試みている。将来的には、COPDマウスにこれらのカテーテルを挿入し、慢性感染が持続するようなモデルを作成する。
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Research Products
(1 results)