2012 Fiscal Year Annual Research Report
慢性肺アスペルギルス感染症の病態解析、新規診断法、治療法の開発と確立
Project/Area Number |
20591205
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
泉川 公一 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (20404212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 茂 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (80136647)
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Project Period (FY) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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Keywords | 慢性肺アスペルギルス症 |
Research Abstract |
本研究は、実際の慢性壊死性肺アスペルギルス症やアスペルギローマなどの慢性肺アスペルギルス症の臨床症例を忠実に反映したモデルとして、慢性閉塞性肺疾患(COPD)をベースとした慢性肺アスペルギルス症のマウスモデルを作成し、局所における病態解析をはじめ、診断法開発、治療法の確立を目指すものである。6週齢のICRマウスを用いて、6UのPPEを用いることで、2-4週間にてCOPDに類似した気腫性変化を認めることができた。このCOPDマウスを用いて、cortisone acetate (CA)を100-200mg/kg投与し、免疫不全状態を陥らせたうえで、A. fumigatusを感染させる実験系を確立した。その結果、CAを200mg/kgを1週間投与し、感染をさせたモデルでは、感染後2-3週間にわたり、Aspergillusが肺に定着し、感染が維持できることが証明された。さらに、病理学的にも気腫化した気腔内にAspergillusの菌塊が認められ、比較的長期の感染、定着が認められることが判明した。また、治療実験において、侵襲性肺アスペルギルス症のマウスモデルを使用し、micafungin (MCFG)とliposomal amphotericin B (L-AMB)の併用療法について検討した。6週齢のICRマウスを用いて、CAとcyclophosphamideを用いて免疫抑制し、A. fumigatusを感染させた。治療法としては、MCFGの腹腔内投与、L-AMBの吸入、ならびに、MCFGの腹腔内投与+L-AMBの吸入の併用と3群の治療群で比較した。それぞれにおいて生存率の有意な改善を認め、特に併用群では、単独群に比較して生存率の改善を認めた。L-AMBの吸入治療による有効率向上の可能性を示すことができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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