2008 Fiscal Year Annual Research Report
アスペルギルス症の感染制御と診断に臨床応用可能な細胞外分子の検出に関する研究
Project/Area Number |
20591212
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
宮崎 義継 National Institute of Infectious Diseases, 生物活性物質部, 部長 (00311861)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉川 公一 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (20404212)
山越 智 国立感染症研究所, 生物活性物質部, 主任研究官 (00212283)
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Keywords | アスペルギルス症 / 治療 / 診断 / cDNAライブラリー / シグナルペプチド / 細胞外分泌蛋白 |
Research Abstract |
研究の目的は、アスペルギルス属の菌体外へ分泌される分子及び細胞膜に存在する蛋白分子を、検索して同定し、最終目標は、同定した蛋白の検出系を作成し診断応用を検討することと、遺伝子破壊による病原性の喪失を確認して治療標的となる可能性を示すことである。研究方法の流れは、Aspergillus fumigatusのcDNAライブラリーを作成し、シグナルシークエンストラップを応用して、目的に適うA.fumigatus蛋白質を酵母及びヒト細胞において蛋白質を発現させ同定を行い、可能な限り感染症に関する機能の解析を行うことである。研究実施計画に従い、以下の様な実績をえた。 1.A.fumigatus cDNAライブラリー作成.充分栄養成分を含むYEPD培地、並びに、低炭素源の培地において、Aspergillus fumigatus MF-13株を培養しRNAを抽出し、A.fumigatus cDNAライブラリーを作成した。 2.培養細胞に作成したcDNAをtransfectionし、自律増殖可能な細胞が選択された。その中に含まれるアスペルギルスcDNA由来遺伝子のシークエンスをえた。 3.えられた候補遺伝子のうち機能が不明であったもの一つを選択し、A1とした。A1を再度PCRクローニングし、をSaccharomyces cerevisiaeの発現系に組み込み、酵母細胞で発現することを確認した。 4.A1のマウスモノクローナル抗体を作成し、A.fumigatusの培養上清にA1が含有されていることをウェスタンプロットにて確認した。さらに、標識した抗体をA.fumigatus菌糸と反応させた結果、位相差顕微鏡による検討では、菌糸の先端部に発現が確認された。
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