2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20591215
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
北中 幸子 Yamagata University, 医学部, 講師 (30431638)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沼倉 周彦 山形大学, 医学部, 助教 (00400549)
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Keywords | ビタミンD欠乏症 / くる病 / 疾患感受性遺伝子 / ゲノム / 遺伝子多型 / ビタミンD受容体 |
Research Abstract |
小児期にビタミンDが不足すると、O脚、低身長、けいれんなどを呈するビタミンD欠乏症を発症するが、近年世界的にビタミンD欠乏症が注目されている。その原因は、主に紫外線不足や栄養など環境因子によると考えられているが、遺伝性素因の関与も示唆される。そこで本研究では、ビタミンD欠乏症の疾患感受性遺伝子を同定することを目的とした。まず、全国の日本小児内分泌学会会員、及び症例報告のあった施設に依頼し、ビタミンD欠乏性くる病と診断された症例の集積を行った。それらの施設に研究協力を依頼し、倫理審査の上、同意が得られた症例の検体を集めた。臨床情報は各担当医に依頼し、シートに記入してもらい集積した。症例のゲノムDNAを取得し、まず骨代謝関連遺伝子の遺伝子多型を正常対照と比較して解析した。候補遺伝子の選定に際しては、ビタミンDの生体内活性化、輸送、受容体とその後のシグナル伝達機構に関与するものを選び、その中でも機能的に有意差が報告されているものに注目して行った。今年度は、ビタミンD受容体、25水酸化酵素について解析を施行した。解析法は、Restriction Fragment Length Polymorphism(RFLP)法、PCR-sequencing法、Gene Scan法などをとりまぜて行った。その結果、ビタミンD受容体遺伝子のいくつかの遺伝子多型に、疾患群と対象群で有意差が認められた。疾患群で認められた多型は、受容体機能が低下するタイプの多型であった。一方25水酸化酵素の遺伝子多型には有意差はなかった。この結果より、ビタミンD欠乏症の発症には、ビタミンD受容体の遺伝子多型が関与している可能性が示唆され、現在、さらに多数例の症例を集積し、解析を進めている。また、他の遺伝子多型に関しても解析を行う予定である。
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Research Products
(5 results)