2009 Fiscal Year Annual Research Report
IGFBP-1遺伝子多型が身長発育およびインスリン感受性に及ぼす影響に関する研究
Project/Area Number |
20591216
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
鴨田 知博 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (50224704)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮園 弥生 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (30400675)
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Keywords | 遺伝子 / 内科 / 臨床 |
Research Abstract |
I.正常日本人おけるIGFBP-1遺伝子多型の頻度に関する検討 1.対象:満期産妊婦246名の臍帯血。在胎週数39.1±1.5週、出生体重2,968±395g、男女比109:137。 2.方法:IGFBP-1遺伝子多型(A4403G)は臍帯血から抽出したGenomic DNAを用いてエクソン4領域をPCR法で増幅した後、ダイレクトシークエンス法で塩基配列を決定した。 3.結果:A4403Gのgenotype別頻度はA/A:A/G:G/G=65(26%):138(56%):43(18%)で、3群間で出生体重、出生体重SDスコア、出生身長、胎盤重量に差は認められなかった。 4.考案:G/G型では遊離IGF-Iが減少し、出生体重や出生体重SDスコアが低くなることが予想されたが、有意差は認められなかった。さらに多数例での検討が必要と思われた。 II.特発性低身長児におけるにおけるIGFBP-1遺伝子多型に関する横断的検討 1.対象:筑波大学附属病院小児科外来でフォローされている特発陛低身長症児80名。 2.方法:早朝空腹時に採血した血清を用いて血中total IGFBP-1、total IGF-I、遊離IGF-IをELISA法で測定した。IGFBP-1遺伝子多型は前述した方法で決定した。 3.結果:A4403Gのgenotype別頻度はA/A:A/G:G/G=32(40%):37(46%):11(14%)で、3群間で身長、身長SDスコア、Total IGF-I、遊離IGF-I、IGFBP-1に差は認められなかった。 4.考案:G/G型のgenotypeを有する低身長児での遊離IGF-I値はA/A型やA/G型に比較して有意差は認められず、IGFBP-1のIGF-Iに対する結合能が増強しているという結果は得られなかった。
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