2010 Fiscal Year Annual Research Report
小脳変性を来す先天性遺伝子修復異常症の病態、治療法に関する研究
Project/Area Number |
20591220
|
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
折居 建治 岐阜大学, 医学部附属病院, 准教授 (30332688)
|
Keywords | 脳神経疾患 / 遺伝子 / 遺伝子修復 / 神経変性 |
Research Abstract |
本研究では、ATM、Mre11、NBS1からのシグナルが胎生期の脳形成に重要でありかつ患者における小脳変性にも重要であることが明らかになったことからATM、Mre11、NBS1の共通のターゲットとなる蛋白質を検索しそれらの蛋白質から脳形成や小脳変性を来す重要な蛋白質を同定することを目的としている。また、1本鎖DNA切断修復遺伝子異常が遺伝性脊髄小脳変性症の原因であることが明らかにされ、これらの蛋白質との相互関係を検討し神経細胞死の共通の機序を明らかにすることを目的としている。これらの解析で病態の解明をすすめ早期診断法の開発、治療法の確立を目指している。今年度の研究実績は以下のとおりである。ATMのシグナルを種々の蛋白質に伝えているMre11-NBS1-Rad50複合体に結合する候補蛋白質に関して、これらの蛋白質それぞれについて生理機能および蛋白相互作用について検討をおこない、1年間に以下のことを明らかにした。 1) 候補蛋白質の生理機能を解析 強制発現系を利用しdeletion mutantを発現させると細胞内における局在がどのように変化するか、また会合蛋白質との細胞内での結合の変化、アポトーシス刺激に対する反応の変化等について検討した。主にミスマッチ修復に関する蛋白とNBS1との相互作用について検討をおこなった。またsiRNAを利用した発現抑制による細胞の生理機能の変化についても検討をおこなった。 2) 候補蛋白質とMre11-NBS1-Rad50蛋白質複合体との結合部位とその立体構造 ミスマッチ修復に関わる蛋白質とNBS1との結合部位について、その立体構造について検討し、deletion mutantから得られた情報と、細胞内局在および機能に及ぼす領域について検討を行った。
|
Research Products
(2 results)
-
[Journal Article] STXBP1 mutations in early infantile epileptic encephalopathy with suppression-burst pattern.2010
Author(s)
Hirotomo Saitsu, Mitsuhiro Kato, Ippei Okada, Kenji E. Orii, Tsukasa Higuchi, Hideki Hoshino, Masaya Kubota, Hiroshi Arai, Tstsuzo Tagawa, Shigeru Kimura, Akira Sudo, Sahoko Miyama, Yuichi Takami, Toshihide Watanabe, Akira Nishimura, Kiyomi Nishimura, Noriko Miyake, Takahito Wada, Hitoshi Osaka, Naomi Kondo, Kiyoshi Hayasaka, Naomichi Matsumoto
-
Journal Title
Epilepsia
Volume: Vol.51(12)
Pages: 1528-1167
Peer Reviewed
-