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2009 Fiscal Year Annual Research Report

ダウン症候群の一過性骨髄増殖性疾患と急性巨核球性白血病における細胞増殖機構の解明

Research Project

Project/Area Number 20591241
Research InstitutionHirosaki University

Principal Investigator

照井 君典  Hirosaki University, 医学部附属病院, 助教 (00333740)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 土岐 力  弘前大学, 大学院・医学研究科, 講師 (50195731)
Keywordsダウン症候群 / 一過性骨髄増殖性疾患 / GATA1 / 急性リンパ性白血病 / JAK2 / CRLF2
Research Abstract

ダウン症候群の一過性骨髄増殖性疾患(TMD)のほぼ全例で、転写因子GATA1の遺伝子変異を認める。いずれの変異も全長型のGATA1タンパクの発現を障害し、N末端を欠いた短いGATA1タンパク(GATA1s)のみの発現を引き起こすが、遺伝子変異は多彩である。66例のTMDについて、遺伝子変異のタイプと臨床像の関係を調べたところ、驚いたことに、GATA1sの発現が高いタイプ(n=40)では、発現が低いタイプ(n=26)に比べて有意に白血球数が多い(105,650vs39,000/μl,p=0.004)ことが明らかとなった。TMDの細胞増殖促進機構としては、JAKなどの細胞内シグナル伝達物質の活性化変異のみならず、GATA1sの発現量も重要な役割を果たしていることが示唆された。
ダウン症候群は、急性リンパ性白血病(DS-ALL)も一般の約20倍と高率に合併する。最近、DS-ALLの約20%においてJAK2の遺伝子変異が認められたとの報告があり、14例のDS-ALLについてJAK2とJAK3の遺伝子変異の検索を行ったが変異は認められなかった。次にJAK1について遺伝子変異の解析を行ったところ、1例で新規遺伝子変異L423Pを認めた。この変異遺伝子をBa/F3細胞に導入し、サイトカイン非依存性の細胞増殖を検討したが、活性化変異であることを示唆する結果は得られなかった。その後DS-ALLの約50%において、細胞増殖に関わるサイトカインレセプターCRLF2の高発現が認められ、その多くはP2RY8-CRLF2融合遺伝子の形成によるとの報告がなされた。そこで10例のDS-ALLについてP2RY8-CRLF2融合遺伝子の検索を行ったが、融合遺伝子を認めたのは1例のみであった。本邦におけるDS-ALLの発癌機構、細胞増殖機構は、欧米とは異なっている可能性が示唆された。

  • Research Products

    (5 results)

All 2009

All Journal Article (2 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] 一過性骨髄増殖症2009

    • Author(s)
      土岐力
    • Journal Title

      小児疾患診療のための病態生理小児内科増刊号 41

      Pages: 1183-1186

  • [Journal Article]2009

    • Author(s)
      伊藤悦朗
    • Journal Title

      血液腫瘍アトラス第4版(日本医事新報社)

      Pages: 183-186

  • [Presentation] 17歳発症のAML with multihneage dysplasiaのダウン症例について2009

    • Author(s)
      清水淳次
    • Organizer
      第51回日本小児血液学会
    • Place of Presentation
      浦安市
    • Year and Date
      2009-11-28
  • [Presentation] ダウン症候群と血液腫瘍2009

    • Author(s)
      土岐力
    • Organizer
      第71回日本血液学会
    • Place of Presentation
      京都市
    • Year and Date
      2009-10-25
  • [Presentation] 一過性骨髄増殖性疾患2009

    • Author(s)
      伊藤悦朗
    • Organizer
      第10回日本検査血液学会
    • Place of Presentation
      甲府市
    • Year and Date
      2009-07-04

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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