2010 Fiscal Year Annual Research Report
システム生物学にもとづく白血病幹細胞モデルの構築と予測型治療戦略への基盤創成
Project/Area Number |
20591248
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
犀川 太 金沢医科大学, 医学部, 教授 (60283107)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松崎 俊彦 金沢大学, 機械工学系, 准教授 (80293372)
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Keywords | システム生物学 / 白血病幹細胞 / セルオートマトン / コンピューターシミュレーション / 血液病学 |
Research Abstract |
平成21年度の研究に引き続き、顆粒球系3次元造血モデルへ白血病幹細胞を導入し、臨床的白血病発症過程の骨髄内細胞動態を解析した。平成22年度の研究期間には、白血病幹細胞の増殖状態を正常造血幹細胞のcounterpartとして捉えたモデルの具象化を試みた。白血病幹細胞→白血病前駆細胞→白血病細胞までの過程を4つ(正常顆粒球造血系では15区画)に区画した。白血病幹細胞→白血病前駆細胞→白血病細胞の各変化(分化)時間をパラメータとして、顆粒球系3次元造血モデル内での増殖を解析した。1個の白血病幹細胞の出現から仮想骨髄内を占拠するまでの過程は白血病細胞の分裂能に依存した。しかし、各区画での細胞増殖は白血病幹細胞の増殖が主体となり、実際の現象に一致しないことが判明した。そこで新たに(1)白血病細胞の末梢血への流出条件、(2)白血病幹細胞の自己複製および段階変化(白血病幹細胞→白血病前駆細胞→白血病細胞)を正常顆粒球造血系と近似させた系を新たに導入した。[結果]論文発表:骨髄系造血のコンピューターシミュレーション金沢大学十全医学会雑誌/Dense methylation of types 1 and 2 regulatory regions of the CD10 gene promoter in infant acute lymphoblastic leukemia with MLL/AF4 fusion gene, J Pediatr Hematol Oncol, 32:4-10,2010/Minimal residual disease-based augmented therapy in childhood acute lymphoblastic leukemia Pediatric Blood and Cancer55:1287-1295,2010.
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Research Products
(4 results)