2008 Fiscal Year Annual Research Report
抗体産生不全症における新たな病態の解明と臨床像との関連
Project/Area Number |
20591250
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
金子 英雄 Gifu University, 大学院・医学系研究科, 教授 (80293554)
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Keywords | IgA欠損症 / IgAサブクラス / IgA1定常部欠失 / partial IgA deficiency |
Research Abstract |
IgA欠損症は比較的頻度の多い先天性免疫不全症であるが、その病態は明らかでない。近年、IgA欠損症の病因としてTACI(calcium-modulator and cytophilin ligand interactor)遺伝子異常が報告された。そこで、IgA欠損の病態を明らかにするため、IgA1, IgA2サブクラスの遺伝子、タンパク発現の検討をおこなった。さらに、定常部領域の遺伝子欠失について検討した。その結果、低IgA血症患者のなかに、本邦2例目のIgA1遺伝子欠損症を同定した。この家系を解析したところ兄も弟と同様にIgA, IgG2, IgG4, IgEの低値を示した。遺伝子解析を行ったところ、弟と同様に免疫グロブリン重鎖定常部領域にCα1-Cγ2-Cγ4-Cεの大きな遺伝子欠失を認めた。IgAは検出可能であり、10〜20mg/dlを推移していた。IgAのサブクラスを検討したところ、すべてがIgA2に由来するものであった。このことから、IgA1遺伝子欠損であっても、通常のIgAの測定では、軽度低下を示す場合があること、軽度なIgA低下を示す(parial IgA deficiency)患児のなかにIgA1遺伝子欠失を有する場合があることが明らかになった。また、TACIが正常でありIgA遺伝子欠失を伴わないIgA欠損症の場合、IgA1、IgA2の両方のサブクラスの発現が低下していた。このことから、両方のサブクラスの発現にかかわる、共通のシグナルまたは転写調節因子の障害により、IgAの発現誘導の低下が生じることを示唆された。
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[Journal Article] The response of bovine beta-lactoglobulin-specific T-cell clones to single amino acid substitutions of T-cell core epitope2008
Author(s)
Kondo M, Kaneko H, Fukao T, Suzuki K, Sakaguchi H, Shinoda S, Kato Z, Matsui E, Teramoto T, Nakano T, Kondo N
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Journal Title
Pediatric Allergy and Immunology 19
Pages: 592-598
Peer Reviewed
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