2009 Fiscal Year Annual Research Report
難治性血液腫瘍疾患に対する新規治療法の開発と新規細胞死機序の解析
Project/Area Number |
20591254
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
足立 壮一 Kyoto University, 医学研究科, 教授 (10273450)
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Keywords | 難治性血液腫瘍疾患 / 細胞死 / アポトーシス / オートファジー / 転移抑制 / 予後因子解析 |
Research Abstract |
抗癌剤による細胞死は、近年アポトーシス以外の細胞死が注目されている。抗癌剤(doxorubicin)投与後の心筋症マウスモデルにおいて、G-CSFをdoxorubicin投与直後から投与すると、心筋の細胞死が抑制され、特にミトコンドリア機能障害(膜電位低下、呼吸鎖complex IV酸素消費能低下)が軽減されることを報告した。(Am J Physiol Heart Circ Physiol 296:H823-H832, 2009)心筋の細胞死はtunnel色陰性であり、アポトーシス以外の細胞死と考えれ、G-CSF投与により、in vitro, in vivo共にdoxorubicin投与による細胞死が抑制された。また、抗酸化剤であるEUK8もマウス心筋症を改善した。(Circ J 73:2125-2134, 2009)緑茶に含まれるカテキンが、慢性骨髄性白血病細胞株にカスパーゼ非依存性アポトーシスを誘導することを報告した。(Cancer Sci 100:349-356. 2009)小児急性骨髄性白血病(AML)患者検体の解析で、t(8;21)症例のうち、c-kit変異があっても、AML-ETO9aを有する症例の予後は、c-kit変異のない症例の予後と有意差がないことを見出した(未発表データ)。CPT11投与により、マウス骨肉腫転移が抑制され、in vitroの系において、invasionが抑制されることを見出した。
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Research Products
(7 results)