2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20591270
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小川 真司 Chiba University, 医学部附属病院, 助教 (70400827)
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Keywords | 移植・再生医療 |
Research Abstract |
平成18-19年度科学研究補助金の助成を受け、肝細胞移植の最大の課題である、肝細胞移植後にドナ-肝細胞をレシピエント肝内にて増殖させるための新たな手法を開発した。この手法(CDCA-CrmA法と呼称)を用いた肝細胞移植治療の臨床応用を目指し、以下の動物実験を行った。a)B6.129S7-Gt(ROSA)26Sor/Jマウス(LacZ遺伝子を安定発現している)より初代肝細胞を分離し、ドナ-肝細胞とした。X-gal染色にてレシピエント肝細胞(野生型)と区別できる。B)ドナ-肝細胞に、I-BABP promoter-EGFP-CrmA遺伝子断片をLentivirus vectorを用い遺伝子導入した。293T細胞に同遺伝子断片を含む複数のプラスミドをtransfectし、Lentivirusを作成した。HTlO80細胞にて測定した力価は1x10^6/mlであった。C)遺伝子導入されたドナ-肝細胞を野生型レシピエントマウス(C57BL/6)の脾臓に移植した。移植された肝細胞は経門脈的にレシピエントマウスに過量のCDCAの投与を開始した。結果:移植後2か月後にレシピエントマウスより肝臓を摘出し、凍結切片を作成し、X-gal染色、蛍光顕微鏡によるGFP蛋白の検出を行った。しかし、X-gal染色陽性のドナ-細胞は門脈領域に極わずかに認める程度であった。X-gal染色陽性細胞にGFP蛍光は認めなかった。今後の方針:原因としてドナー細胞に遺伝子導入するウイルス液力価が十分でなかった(今回MOI=1)可能性がある。そのためCDCAによりドナ-細胞が死滅したと考えられた。抗力価のウイルス液を得る為の方策を来年度探索する。
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