2009 Fiscal Year Annual Research Report
川崎病発症時のサイトカイン動態研究による新しい抗サイトカイン療法の開発
Project/Area Number |
20591289
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
深澤 隆治 Nippon Medical School, 医学部, 准教授 (80277566)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 俊一 日本医科大学, 医学部, 教授 (50194436)
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Keywords | 川崎病 / サイトカイン / 血小板 / 遺伝子プロファイリング / 抗サイトカイン療法 / Innate Immunity / 補体 |
Research Abstract |
血小板は脱核した細胞であり、血小板自体には遺伝子の新たな発現を認めないが、巨核球から分離される際に2,000以上の巨核球の遺伝子トランスクリプトを含蓄されているとされる。血小板寿命は7-10日であることから、血小板に含蓄されるトランスクリプトを解析することで、約1週間までに遡った個体の遺伝子発現情報を分析することが可能となる。今回我々は入院時に採取した血小板に含まれる遺伝子トランスクリプトを解析することで、川崎病発症に関わる遺伝子を探索し、川崎病発症の根幹となるサイトカインの存在を検索した。川崎病15例と肺炎・気管支炎にて入院した症例10例をコントロールとした。Agilent社製DNAマイクロアレイを用いて遺伝子発現を検索し、21,872個の遺伝子が有意に発現しているとして同定された。さらに、川崎病とコントロール間で2倍以上の発現の差が認められた遺伝子について、Gene Ontology解析、パスウェイ解析を行った。その結果、Innate Immunityおよび補体の活性化に関する遺伝子発現に有意差を認めた。このことから川崎病発症に際しては、何らかの抗原刺激に対してInnate Immunityおよび補体の著しい活性化亢進が川崎病発症の鍵となることが推察された。今後、Innate Immunityと補体を同時に活性化することで、血管炎が起こりうるかどうかをin Vivoで検証し、また川崎病動物モデルとされる系でInnate Immunityと補体がどのように関わっているかを解析していく予定である。
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Research Products
(3 results)