2008 Fiscal Year Annual Research Report
乳幼児突然死症候群(SIDS)における覚醒反応発現と自律神経系調節に関する研究
Project/Area Number |
20591302
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
加藤 稲子 Nagoya City University, 大学院・医学研究科, 准教授 (00305541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸苅 創 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (50106233)
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Keywords | 乳幼児突然死症候群 / SIDS / 覚醒反応 / 睡眠 / 自律神経系 |
Research Abstract |
乳幼児突然死症候群(Sudden Infant Death Syndrolne:SIDS)はそれまで健康と思われていた乳幼児が多くは睡眠中に突然死亡する原因不明の疾患で、近年我が国においても乳幼児の死亡原因の第3位に位置づけられるようになっており、その医学的社会的重要性はますます増加してきている。病態については近年睡眠中の覚醒反応の異常が示唆されており、その原因としては子宮内での低酸素症などに起因する脳幹部機能異常、自律神経系機能異常が注目されている。今回の研究は申請者らがこれまでに明らかにしてきたSIDS症例における覚醒反応異常が自律神経系調整機能と関連しているかどうかについて検討を行い、SIDSの病態解明および発症予防についての検討を行うことを目的とした。 ブリュッセル自由大学附属小児病院にて睡眠中の終夜ポリグラフ検査をうけた乳幼児の中で検査後数日から数週間の間にSIDSを発症し死亡した症例を抽出し、このポリグラフデータから脳波、心拍数、心電図、胸郭呼吸曲線、腹部呼吸曲線、鼻口腔のairflow、動脈血酸素飽和度、体動モニターの記録を解析し、International Pediatric Wake up Clubの「Proposed Consensus Statement on the Scoring of Arousals in Healthy Infants」の覚醒反応の定義に基づいた覚醒反応の判定が可能でさらに心拍数の変動解析が可能なデータ16例を抽出した。この症例に対して、生後1年以降まで生存が確認された正常乳児例の中から年齢、性別などを一致させた正常コントロール例16例を抽出し、これらの症例においてポリグラフ上の覚醒反応の抽出を行った。今後は覚醒反応の判定を行い、覚醒反応発現と自律神経系調節について心拍変動スペクトル解析等を用いて検討していく予定である.
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