2009 Fiscal Year Annual Research Report
胎児副腎の構造的・機能的リモデリングにおける神経細胞接着因子NCAMの役割
Project/Area Number |
20591305
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
峰岸 一宏 Keio University, 医学部, 助教 (30276331)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅井 哲 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (70383867)
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Keywords | 胎児副腎 / NCAM / Syndecan-3 |
Research Abstract |
[目的]ヒト胎児副腎は,妊娠の維持,胎児諸臓器の成熟,分娩の発来に関与する重要な臓器であるが,その発育や機能の制御機構については未だ不明な点が多い.本年度では,神経細胞の発育に深く関与するNCAMの他に,成人脳や成人副腎に強く発現し,神経内分泌,主に細胞外マトリクスと細胞との相互作用に関わる硫酸ヘパランプロテオグリカンであるSyndecan-3(SDC3)の胎児副腎の発育における役割について検討した. [方法] 1.免疫染色による胎児副腎でのSDC3蛋白の局在の検討. 2.Laser-captured microdissecttion(LCM)により獲得したDZ, FZ細胞におけるSDC3mRNA発現をRT-PCRを用いて検討. 3.胎児副腎細胞モデルのNCI-295A細胞におけるSDC3mRNAの発現および膜蛋白の局在. 4.NCI-H295A細胞を用いて,SDC3siRNA導入による発現抑制における,bFGFやヘパリンに誘導される細胞増殖への影響 [結果] 1.SDC3蛋白は胎児副腎の外層,DZに限局. 2.LCMにより得たDZ細胞にSDC3mRNAが強く発現. 3.NCI-H295A細胞においても,SDC3mRNAや蛋白発現が認められた. 4.SDC3発現抑制で,bFGFやヘパリンによる細胞増殖が抑制された. [結論] SDC3は,DZ細胞層に限局し,bFGF,ヘパリンによる細胞増殖に関与する可能性が示唆された.
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