2010 Fiscal Year Annual Research Report
角化細胞の分化におけるプラキン・ファミリー分子の関与:新たな癌治療への基礎的研究
Project/Area Number |
20591331
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
辛島 正志 久留米大学, 医学部, 講師 (70211175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 隆 久留米大学, 医学部, 教授 (20129597)
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Keywords | 角化細胞 / プラキン・ファミリー / 細胞分化 / 細胞骨格 |
Research Abstract |
本研究は、プラキン・ファミリーの機能と表皮角化細胞の分化との関連性について検討おこなったものである。表皮角化細胞は「角化」という他の細胞系にはみられない特異な分化過程をたどる運命付けられた細胞である。生体内において角化細胞は表皮という構造を構成する。表皮の最外層は、角質層という強固な構造をもつ。「角化」という過程は、生体の最外壁である皮膚においての重要な防御をになうこの角質層を形成することであるともいえる。近年、角化細胞の分化過程には様々な転写因子や機能蛋白が関与していることが明らかにされつつある。以前からプラキン・ファミリーはその発現時期が表皮角化細胞の分化と密な関連があることが指摘されてきたが、プラキン・ファミリーの機能やその動的挙動と表皮角化細胞の分化との関連についての研究は未だ皆無であった。今回、私共はプラキン・ファミリーの機能・動的挙動と表皮角化細胞の分化との関係を明らかにするために、おもに培養細胞系を用いた研究をおこなった。前年度に組み換えタンパク質を用いた系および培養細胞発現系において、プラキン・ファミリーと中間径線維との結合性についての検討をおこない、その結果、各プラキン・ファミリー・メンバーと中間径線維との結合様式に差異があることを明らかにした。今年度はさらに検討をすすめ、各プラキン・ファミリー安定発現細胞を用いた系を用いることによって、プラキン・ファミリーの各々の組み合わせた安定発現により細胞形態や分化マーカーの発現に差異が生じることを示唆する結果が得られた。本研究によりプラキン・ファミリーの機能・動的挙動と表皮角化細胞の分化との密な関連性が示唆された。
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Research Products
(3 results)