2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20591336
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
多田 弥生 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (00334409)
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Keywords | 樹状細胞 / 線維芽細胞 |
Research Abstract |
BALB/cマウス皮膚よりI-A抗原を用いたpanning法によってLCを単離し、新生児皮膚の真皮より採取した線維芽細胞と共培養し、LCの細胞表面の共刺激分子の変化をみた。結果、線維芽細胞のviabilityに結果が左右される事がわかった。そこで、死細胞より放出され、免疫系を活性化するdanger signalの影響もあると思われ、その影響をまず、検討する事とした。死んだ線維芽細胞より放出され、免疫系を活性化するdanger signalの一つに、monosodium urate crystal (MSU)が報告されている(Nature ; 2003 ; 425 : 516-521)。これまでに 1)MSUが作用発現に必要な分子群(NALP3 inflammasomeの形成とcaspase 1)をLCが有していることを確認した。 2)MSUがLCの成熟には影響しないが,IL-18分泌を促進することがわかった。 3)MSU処理したLCのリンパ節への遊走が促進されることも確認できた。 4)MSU処理したLCがIL-18依存性にリンパ節へ遊走促進することをIL-18KOマウスから採取したLCではMSU処理しても,リンパ節への遊走が促進されないという結果から確認した。 平成22年度はこれらの結果の臨床的意味づけをするため、MSUをマウス表皮に感作物質とともに外用したところ,皮膚接触過敏反応が増強された。これはMSUにより、所属リンパ節へのLCの遊走が促進された結果,リンパ節で提示された抗原量が増加したことを考えれば矛盾しない結果であった。以上から,MSUは皮膚免疫反応の増強に関与する可能性が指摘された。
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Research Products
(2 results)