2008 Fiscal Year Annual Research Report
免疫複合体病における治療ターゲットとしての活性酸素種及びNO,CO,H2Sの解析
Project/Area Number |
20591349
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
清水 和宏 Nagasaki University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (80170968)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 伸一 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (20215792)
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Keywords | Arthus reaction / Carbon monoxide / Nitric oxide / Hydrogen sulfide / Immune complex disease |
Research Abstract |
免疫複合体病の機序を解明するためには、適切な動物モデルが必要となる。免疫複合体による炎症は感作したウサギにウマ血清を皮内注射する方法によりアルサス反応として1903年にArthusにより記載された。その後、抗体を皮膚に注射し、抗原を静注する逆アルサス反応(reverse passive Arthus reaction)がその簡便性と再現性のよさから現在では最も広く用いられている。この逆アルサス反応ではヒトの血管炎と同様の病理組織学的所見が認められ、免疫複合体病の適切な動物モデルとされている。研究分担者の佐藤らは過去に、逆アルサス反応を用いて、新規治療法の開発に精力的に取り組んできた(J Immunol 168: 2970-2978, 2002; Am J Pathol 162: 1463-1473, 2003; J Leukoc Biol 76: 374-382, 2004)。研究代表者の清水はこのモデルを使いCarbon monoxide (CO)を誘導するHeme oxygenase (HO)-1の活性化剤をマウスに投与し炎症反応の改善、HO-1の阻害剤剤投与にて炎症の悪化を確認し、すでに発表している。(Shimizu K et al.Clin Exp Immunol 153: 245-257, 2008) Nitric oxide(NO), COに比較して同じガス状物質であるHydrogen sulfide(H_2S)の生体内での働きはまでまだ不明の点が多い。現在H_2Sを発生するNaHSをマウスに投与しアルザス反応のH_2Sによる影響を検討中である。NO, COとH_2Sの関係を検討するためNO synthase(NOS)-1, -2, -3ノックアウトマウスをジャクソンラボより購入し現在繁殖中であり、近々に検討に入れると考えている。
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Research Products
(4 results)