2009 Fiscal Year Annual Research Report
トランスグルタミナーゼの新規酵素活性に基づく角化の分子病態解析
Project/Area Number |
20591359
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Research Institution | Hyogo College of Medicine |
Principal Investigator |
山西 清文 Hyogo College of Medicine, 医学部, 教授 (10182586)
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Keywords | 角化症 / 酵素 / 基質 / 角化細胞 / 遺伝子発現 / 組織化学 / 遺伝子変異 / 皮膚 |
Research Abstract |
非水庖型先天性魚鱗癬様紅皮症において見いだされるトランスグルタミナーゼ1(TGM1)変異のなかで、アルギニン142をコードするコドンの変異はフィンランドにおいて高頻度に認められ、葉状魚鱗癬にみられるような重症の表現型をとることが多い.しかし、比較的頻度の多いアルギニンからシステインへの変異(R142C)によるTGM1活性の障害、TGM1活性以外の酵素学的機能異常、R142C変異による表現型の発症機構については未だ解明されていない。そこで、マウスTGM1遺伝子にR142C変異を持つマウス系統の樹立を試みた。loxP配列を両側に持つNeoカセットに、マウスTGM1 exon 3にC→T変異をもつDNA断片を組換え、ターゲティングベクターを作成し、ES細胞に導入した。得られたESクローンからキメラマウスを作成し、R142C変異とloxP-Neoを持つマウスを一旦樹立した。形態的に、このマウス系列のヘテロ変異マウスの表現型は野生型マウスと差異はなかった。また、ホモ変異マウスは致死的であった。この系列のヘテロ変異マウスをCAGCreトランスジェニックマウスと交配して生殖細胞系列からNeoを除去し、TGM1にヘテロR142C変異を持つ変異マウスを作成した。このヘテロR142C変異マウスの表現型も野生型と全く区別がつかなかった。現在交配により系統樹立を行っており、次年度にはR142Cホモ変異マウス作成、表現型の解析、酵素学的異常の解析を実施する予定である。
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Research Products
(4 results)