2010 Fiscal Year Annual Research Report
局所脳血流量解析によるECT後易再燃性うつ病の病態及び再燃予測因子の解明
Project/Area Number |
20591388
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鈴木 一正 東北大学, 大学院・医学系研究科, 非常勤講獅 (20312572)
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Keywords | ECT / SPECT / うつ病 |
Research Abstract |
研究目的は、電気けいれん療法(ECT)反応後易再燃性うつ病患者を非易再燃患者と比較し、易再燃群に特異的な脳血流分布(SPECT)と臨床的特徴を明らかにし、易再燃性うつ病の病態及び再燃予測因子を解明することである。これらの予測因子が解明されることにより、易再燃性が強く予想される患者には予めより強力な再燃予防治療である維持ECTの施行を考慮することができるからである。研究計画としては、急性期ECTを施行するうつ病患者に対してECTコース直前と直後にSPECT撮影をして、ECTコース反応後に6カ月追跡し、再燃した群と非再燃群に分けて、臨床特性を考慮して、2群間でSPECTを解析した。 結果として、ECTに反応したうつ病の22症例を6カ月追跡し、再燃群と非再燃群を判定した。その結果7例が再燃し、15例が非再燃であった。ECT反応直後のSPECT画像をSnPMを使って再燃群と非再燃群で比較解析した。使用した統計モデルはECT再燃/非再燃を主たる効果とし、性、年齢、ハミルトンスコアをconfoundに入れたtwo sample t-testで、これをnonparametricなpermutationで計算した(並べ替え回数は10,000回)。再燃群では非再燃群に比べて前頭葉内側面、両側前頭前野、眼窩回での血流が低下していた。 結果の意義としては、これらの前部前頭葉の局所脳血流低下とECT後易再燃性が強く関連している可能性が示唆され、今後多数例研究でも実証されれば、再燃防止の維持ECTの導入の指標の一つとなることが考えられた。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Catatonia in Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, Fifth Edition. J ECT. 26(4):246-7,20102010
Author(s)
Francis A, Fink M, Appiani F, Bertelsen A, Bolwig TG, Braunig P, Caroff SN, Carroll BT, Cavanna AE, Cohen D, Cottencin O, Cuesta MJ, Daniels J, Dhossche D, Fricchione GL, Gazdag G, Ghaziuddin N, Healy D, Klein D, Kruger S, Lee JW, Mann SC, Mazurek M, McCall WV, McDaniel WW, Northoff G, Peralta V, Petrides G, Rosebush P, Rummans TA, Shorter E, Suauki K, Thomas P, Vaiva G, Wachtel L
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Journal Title
J ECT
Volume: 26(4)
Pages: 246-247
Peer Reviewed
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