2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20591394
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
菊知 充 Kanazawa University, 医学系, 特任助教 (00377384)
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Keywords | 自閉症スペクトラム障害 / GABA系機能 / 拡散テンソル解析 / 核磁気共鳴スペクトロスコピー |
Research Abstract |
MRIを用いたDiffusion Tensor Imaging(DTI)によって、神経の回路網を非侵襲的に画像化するため最適なパラメーターを決定した。そして36軸を用いた詳細な画像情報で、広汎性発達障害者15名、気分障害患者15名を対象にした撮像を終了した。これらのデータから、fiber tracking imageを行い、実際にtrackingが可能であることを確認した。36軸のDTIで得られるFractional Anisotropy(FA)mapは白質神経線維の異方性拡散を表す正確な指標となり、広汎性発達障害の大脳皮質のネットワーク障害を形態学的に表すことが可能になる。さらに今回は気分障害圏のデータを収集したことで、精神疾患のなかでの特異性を確認することが可能になる。現在、白質の質的な評価をより詳細に行っている。MRIによる体積評価においては、Voxel-Based-Morphometry最適化法を用いてMNI標準脳に合わせられたMRIのデータをボクセル単位で統計的に評価している。核磁気共鳴スペクトロスコピー(MRS)は3TのMRIをもちいてPRESS sequenceを用い,撮像パラメーターはTE=35ms,TR=2000msに設定し64回の積算を行う予定であった。しかし撮像時間が長時間におよぶため、被験者にかかる負担が予想を超えて大きいため、今年度もMRSについては検討中である。 来年度は性および年年齢をマッチさせた健常コントロール群でのサンプルを集めることで、より統計的な特徴を明らかにする。臨床症状についてもAutism Diagnostic Interview-RevisedおよびAutism Diagnostic Observation Scheduleなどの標準化された臨床症状評価尺度をスケールする体制を整えていく。
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Research Products
(5 results)