2008 Fiscal Year Annual Research Report
近赤外分光法による脳血流同時測定を用いた精神疾患の経頭蓋磁気刺激治療法の開発研究
Project/Area Number |
20591402
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岩瀬 真生 Osaka University, 医学系研究科, 助教 (60362711)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 良平 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (40372619)
高橋 秀俊 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (40423222)
武田 雅俊 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00179649)
橋本 亮太 大阪大学, 医学系研究科, 特任准教授(常勤) (10370983)
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Keywords | 磁気刺激 / 近赤外分光法 / 遺伝子解析 / 精神生理学 / 非薬物療法 |
Research Abstract |
平成20年度は、統合失調症群30名と健常者群30名に対して、前頭葉機能課題を施行中に近赤外分光法による前頭前野の酸素化ヘモグロビン濃度の変化を測定し、言語流暢性課題(文字バージョン)、ハノイの塔課題において、両群の前頭前野賦活の差が最も顕著に見られることを見出した。これは近赤外分光法が統合失調症の前頭葉機能障害を評価する上で有用であり、障害の程度を評価するのに最適な課題は、前頭葉課題の中でも特定のものに限られるということを示している。この結果はSchizophrenia Research誌(2007年インパクトファクター値:4.240)に受理され、すでに出版されている。 現在、新たに統合失調症群30名と健常者群30名を追加して、近赤外分光法の測定結果により、統合失調症と健常者と判別可能かどうか検討をおこなっている。その結果は正判別率75%以上、感度73.3%以上、特異度76.7%以上で再現性を持って、両者を判別できることを見出した。この結果は現在、Schizophrenia Research誌に論文投稿中である。 また健常者6名に対し、右前頭前野(国際10-20法のFp2-F8に相当する部位)に、1Hzの経頭蓋反復磁気刺激を行い、近赤外分光法を用いた同時測定により当該部位で酸素化ヘモグロビン濃度が上昇することが示され、経頭蓋反復磁気刺激による大脳皮質内での血流変化が測定できることを確認した。これは近赤外分光法により磁気刺激治療の効果判定に応用可能であることを示唆する結果である。
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Research Products
(88 results)