2008 Fiscal Year Annual Research Report
小胞体分子シャペロン誘導剤のアルツハイマー病治療への応用研究
Project/Area Number |
20591403
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
工藤 喬 Osaka University, 医学系研究科, 准教授 (10273632)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森原 剛史 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (90403196)
武田 雅俊 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00179649)
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Keywords | アルツハイマー病 / 小胞体ストレス / 分子シャペロン / 脳虚血 / アポトーシス |
Research Abstract |
申請者らが発明した分子シャペロン誘導剤BIXは分子シャペロンBiPを誘導し、unfolded proteinの折り畳みを是正し、小胞体(ER)ストレスによるアポトーシスを抑止するが、この分子のアルツハイマー病(AD)治療への応用を検討した。 まず、BIXが誘導するERストレス分子についてReal-time PCRで網羅的に検討したところ、予想どおりにBiPと他のシャペロンであるGRP94やcalreticulinといったシャペロン分子を若干誘導した。一方、その他のERストレス分子は殆ど誘導せず、BIXがBiPを中心としたシャペロンを誘導することが確認された。 また、BIXの作用メカニズムを検討するためにERストレス発現分子であるPERK、IRE1、及びATF6それぞれのノックアウト(KO)MEFにBIXを添加し、BiP誘導を検討した。PERKE及びIRE1のKOMEFではBIXによるBiP誘導が観察されたが、ATF6のKOMEFではBiP誘導が観察されず、BIXのBiP誘導はATF6径路を解することが示唆された。 さらに、BIXのBiPプロモーターへの作用点を検討するために、プロモーターに3つあるERストレスエレメントに突然変異を導入してつぶした変異型BiPレポーターを作成し、野生型レポーターとBIX効果について検討した。変異型ERSEがあると、BIXによるBiP誘導効果はなくなることが示され、BIXはERSEを介してBiPを誘導することが示唆された。
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Research Products
(5 results)