2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20591404
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松崎 秀夫 Osaka University, 医学系研究科, 特任准教授(常勤) (00334970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 和彦 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (80263911)
岩田 泰秀 浜松医科大学, 医学部付属病院, 講師 (10285025)
須田 史朗 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 特任助教 (40432207)
山本 茂幸 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 特任助教 (10382201)
岩田 圭子 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 特任助教 (30415088)
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Keywords | 神経幹細胞 |
Research Abstract |
本研究は、レトロウィルスを用いて成体サル脳で神経幹細胞特異的に細胞毒性遺伝子を発現させ、神経幹細胞を選択的に障害することによって、ほ乳動物の成体脳で見られる神経新生の担う役割を解明することを目的としている。 本研究では、細胞毒性を賦与するHerpes simplex virus type 1 thymidine kinese(HSV1-tk)遺伝子に点変異を持たせ活性を高めたHSV1-sr39tkを作製するとともに、それをサル神経幹細胞特異的に賦活されるProminin1プロモーターの下流に組込みレトロウイルスベクターを構築した。さらにカニクイザル脳で特異的に活性を持つProminin1プロモーターのsplicing variantの下流にEGFP遺伝子を連結した発現ベクターを作製することで、分担研究者により以前樹立されたヒト神経幹細胞株においてEGFPが発現し、また当該細胞株がニューロン及びグリアへ分化することにより、そのプロモーター活性が失活することを確認している。 平成21年度では、昨年度に構築したこのレトロウイルスベクターを用いて、成熟雄カニクイザルへの脳内投与を行った。カニクイザルをペントバルビタール麻酔下に脳定位手術装置に固定し、脳室内に留置したカニューレを介して、ウイルス濃縮液を海馬歯状回に顕微注入した。しかし、ganciclovirの存在下でも神経幹細胞の選択的障害は確認できず、ウイルスの濃度が低かったためかEGFPの十分な発現が得られなかった。
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