2008 Fiscal Year Annual Research Report
生体腎移植ドナーの意思決定と満足度に関する前向きコホート研究
Project/Area Number |
20591422
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
西村 勝治 Tokyo Women's Medical University, 医学部, 講師 (60218188)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 清香 東京女子医科大学, 医学部, 臨床心理士 (40439807)
大下 隆司 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (00433996)
石郷岡 純 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (80142412)
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Keywords | 移植 / 生体腎移植 / ドナー / 臓器提供 / 意思決定 / 満足度 |
Research Abstract |
本研究は生体腎移植ドナーの心理社会的予後に関する前向きコホート研究であり、(1)臓器提供の意思決定に関わる要因を明らかにし(目的1)、(2)移植から1年経過した時点でのドナーの満足度に関わる要因を明らかにする(目的2)ことを目的としている。 本年度は目的1を達成させるために、平成19年4月1日から平成20年3月31日までの期間中に臓器提供の自発的意思を確認するための心理学的面接を行った生体腎移植ドナー候補者152名の面接記録に基づき、質的研究のアプローチを用いた調査を行った(当初は62名の面接記録に基づいて行う予定だったが、不十分と判断し、人数を増やした)。データ収集は診療録に記載した面接記録から行い、臓器提供の意思決定に関わる要因と思われる箇所を抜き出し、その内容について整理した。 その結果、臓器提供の意思決定に関わる要因として、レシピエントの闘病生活の苦痛や制約、家族員の理解や協力、ドナー選択いドナー自身の健康、ドナーの就労や経済的な問題、移植に関する情報などが抽出された。それぞれが意思決定を促進もし、阻害もすることが明らかになった。臓器提供の意思決定プロセスには様々な要因が複雑に関連しており、このプロセスへの支援の重要性が浮き彫りとなった。 次年度はこれらを尺度項目とした独自の評価尺度(「生体腎移植ドナーの意思決定に関する調査票」)を開発し、これを用いて、目的2のための前向きコホート研究に着手したい。
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Research Products
(2 results)