• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2010 Fiscal Year Annual Research Report

若年喫煙習慣者の禁煙治療前後における脳血流・代謝変化についての研究

Research Project

Project/Area Number 20591452
Research InstitutionUniversity of Miyazaki

Principal Investigator

長町 茂樹  宮崎大学, 医学部, 准教授 (40180517)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 江藤 敏治  宮崎大学, 安全衛生保健センター, 准教授 (30363576)
小玉 隆男  宮崎大学, 医学部, 准教授 (40153564)
石田 康  宮崎大学, 医学部, 教授 (20212897)
矢野 貴徳  宮崎大学, 医学部, 講師 (20315378)
Keywords喫煙 / 禁煙治療 / FDG-PET/CT / 脳血流SPECT / SPM解析 / 3DSRT解析
Research Abstract

研究最終年度であり研究結果を解析統括した。若年喫煙習慣者に対する禁煙治療導入により、局所血流増加、糖代謝増加が観察された。SPMによる対応のあるT検定では禁煙治療前後で左側頭葉上部に有意な血流増加が認められた。3DSRTを用い関心領域毎に局所脳血流値を比較した結果では、禁煙治療後に右前頭葉、右中心溝周囲、右側頭葉、右レンズ核、左視床、左海馬、左帯状回前部で有意に血流増加を認めた。さらにFine SRTによる詳細解析では右眼窩前頭野、両側下前頭回、右上前頭回、右中前頭回、右前中下側頭回、横側頭回に有意な血流増加が認められた。FDG-PET/CTを用いた脳糖代謝評価では、SPMを用いた画像統計解析法により禁煙後に左側頭葉後部、左角回に有意な糖代謝増加が認められた。心理テスト(SDS試験及びCMI調査)の結果は、それぞれ禁煙前で35.6と1.43、禁煙後で35.1と1.35であり鬱状態や神経症の範疇では無く正常範囲であった。今回の結果の原因として2つの観点から考えることが出来る。一つは可逆的な微小循環障害からの回復であり、もう一つは長期喫煙による精神活動低下からの改善である。前者については神経障害等の根拠となる客観的所見がなく疫学的な長期観察が必要である。また後者についても喫煙習慣者で高次機能障害があったことを意味するわけでは無いが,僅かに低下していた高次機能が禁煙治療により改善・向上した可能性は推測される。今後の作業能力試験を含めた検討が必要と思われる。禁煙政策は、高いコストを伴わずに周囲環境に対して、他の因子をも上回る予防効果をもたらすものと考えられた。なお今回の研究は喫煙者の脳循環・糖代謝の変化を禁煙治療前後に評価したものであり、現在話題の受動喫煙で同様な現象が起きるか否かは将来的に明らかにされるべきテーマである。

URL: 

Published: 2012-07-19  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi